世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年12月5日

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 10月25日付米ワシントン・ポスト紙で、Fareed Zakaria同紙コラムニストは、東南アジアは、アメリカ政治の混迷も心配しているが、それよりも中国の政治情勢の成り行きに懸念を持っている、と述べています。

 すなわち、マレーシアでは、米国内政の混乱について厳しい批判があったが、それ以上に東南アジアの人々が懸念を持っていたのは、中国内政の動向だと言うことを知った。

 もちろん、それは中国の国力の伸張のせいでもある。かつてはワシントンの動向さえ心配していれば良かったのが、中国が強大になったため、中国の動向にも注意を払わなければならなくなったという面もある。

 9月、習近平が、共産党幹部に対して自己批判を求めた報道がなされた。また、薄熙来事件を中心とする反腐敗運動も行われている。汚職は広く行われているので、誰を摘発するかは政治判断の問題だと、ある中国人は匿名で語ってくれた。

 特に、最近の、反体制派の知識人に対する弾圧は、驚きを以て受け止められている。近年、中国研究者たちは、中国の経済改革、ひいては政治改革を期待していたが、期待に反して、中国共産党は毛沢東時代の統制に戻りつつあるように見える。

 そういうことを言っている東南アジアの人々は、人権運動家の立場から言っているのではない。彼らは、単に、中国の内情を知りたがっているのである。

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