2024年4月20日(土)

中国メディアは何を報じているか

2013年12月24日

 2012年12月4日に「8項規定」が出てからこの1年の間に19896人が処分を受け、4675人が処罰されたが、新しい規定は再度、食・住・行い・遊を管理するものだ。(最近の節約励行に関する条例はこの「8項目規定」を更に徹底させるべくだされたものだろう:筆者)

 また、党中央の事務局(中共中央弁公庁)は12月8日に「党政機関国内公務接待管理規定」の新しいバージョンを通知した。この「規定」は公務での宿泊はノーマルルームを主とし、省の知事クラスや大臣クラスなら普通のスイートでもよい、と記している。会食人数も10人以内なら同席者は3人以内、10人以上なら接待対象人数の3分の1以内と詳細に決められた。

 中央党校の辛鳴教授によると、公務員の接待で新しい問題が出現している。これまで公務接待になんでもかんでも含まれたが、今回その範囲を明確に規定したのである。公式承諾書がなければ接待はできなくなり、公務に便乗した会議名目での旅行も禁止された。

高級料理店は青息吐息?

 なぜこのように次々と管理規定が出されなければならなかったか。「8項規定」が出されてからこの1年でどのような変化があったのか。「8項規定」では公金で中秋名月の際に月餅を送ってはいけないとか飲み食いをしてはいけない、年賀カードを送ってはいけない、というような詳細まで規定していたにもかかわらずにである。

 有名な湖南料理店「湘鄂情」の従業員によると、もともと1食あたり平均で8、9万円だったが今は1万5000円~3万円まで下がったという。公費での食事はもはやありえず、高級料理店のビジネスは青息吐息というわけだ。多くの店ではよりたくさんの客を引きつけるために経営方針を変えざるを得ず、それまでの高級海鮮料理を家庭料理に代えた。客に聞いてみても、高くても1500~2000円、普通は600~700円で、前のように一皿1万5000円超というのはなくなったという。

 中国社会科学院廉政研究センター研究者によると、「8項規定」は短期的には飲食業、娯楽業、サービス業に打撃を与え、業績が下がる可能性もあるが、長期的には公的権力を制限し、公共財政の監督強化にもなるため、持続可能で健康的発展を守る良い効果を果たすだろう、という。

 今年初めに党中央は「中央と機関が“特別供給”などの表記使用を厳しく禁じることに関する通知」も出した。(これまで酒やタバコなど奢侈品に表記がされてきた:筆者)こうした一連の規定で今年の1月から8月間の会議費用は昨年同時期に比べ84%圧縮され、研修費も38%、印刷費も13%圧縮された。


新着記事

»もっと見る