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2013年12月24日

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適切な飼養が可能かどうか

【終生飼養の責任】(第七条:動物の所有者又は占有者の責務等)

 環境省パンフレットには「動物の飼い主は、その動物が命を終えるまで適切に飼養する『終生飼養』の責任があることが法律上明確にされました。」とあります。

 つまり飼い主になるためには、まずその動物について学習・理解し、何を食べるのか、何にストレスを感じるのかなどを知ることから始めなくてはなりません。その学習に基づき、自分に適切な飼養ができるかどうか判断する必要があるからです。

 適切な飼養とは、「その動物の習性や生態を正しく理解し、精神的にも肉体的にも健全に育て続ける」ということです。具体的には世界基準となっている動物福祉の「5つの自由」を基に考えると理解しやすいでしょう。

•飢えおよび渇きからの自由(給餌・給水の確保)
•不快からの自由(適切な飼育環境の供給)
•苦痛、損傷、疾病からの自由(予防・診断・治療の適用)
•正常な行動発現の自由(適切な空間、刺激、仲間の存在)
•恐怖および苦悩からの自由(適切な取扱い)

 動物を飼うということは、その動物に対してストレスのない適度な広さの環境を与え、運動や遊びの時間を毎日確保し、健康を維持するための食事と適切な医療行為を与える責任を負うということです。またその責務は、飼い始めた日からその動物が天寿を全うするまで続きます。

 環境的に動物の飼育ができるお家ですか? 世話をする時間を確保できますか? 必要な費用は賄えますか? 災害時に一緒に非難する術はありますか? そして最後まで看取る心構えはありますか?

 また、飼うことができなくなった場合、誰に飼育の責任を継続してもらえるかも考えておく必要があります。行政では一般飼い主からの申し入れがあった場合でも、終生飼養の主意に反する場合(老齢や病気など)引きとりを拒否できるようになりました。(第三十五条:犬及び猫の引取り)また、飼えなくなったからといって傷つけたり(殺傷)捨てたり(遺棄)といった行為も犯罪であると明記してあり、罰則も強化されています。(第四十四条:罰則)

 育てようとする動物が特定動物(人の生命や財産に害を与える恐れのある動物)に指定されているものや、国際的に保護されている動物等の場合(ワシントン条約:第2条)、飼育施設の届け出や飼育申請なども義務となっています。(第二十六条:特定動物の飼養又は保管の許可)

 全てをクリアして初めて飼い主になる準備ができたことになるのです。

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