2024年4月24日(水)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2014年1月30日

 国民がロウハニ大統領を支持している1つの理由は、アフマディネジャド前大統領にうんざりしたことである。

 さる著名な経済評論家は、「最高指導者ハメネイはロウハニを支持している。支持しなければ体制は崩壊する」と言った。

 シャリアトマダリは、西側の魅力は有毒であると考えている。シャリアトマダリは、9月のオバマ大統領のロウハニに対する電話ですら、イランを貶めようとするものであると疑っている、と述べています。

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 イランの核交渉に対して、イラン国内の強硬派が反対していることはつとに知られていましたが、イグネイシャスは、テヘランでの各層の人々とのインタビューを通してそれを実感した、と言っています。

 イラン国民の大多数が交渉を支持していますが、鍵を握っているのは革命防衛隊などの強硬派であるというのは、その通りでしょう。問題は、ロウハニを支持しているハメネイが、革命防衛隊などの強硬派を抑えることができるかですが、この見通しは立て難いです。

 イランの核交渉は、本格交渉自体難航が予想される上に、米国では議会、イランでは強硬派があり、この2つが今後どう動くか、米、イランの指導部がこの2つをそれぞれ抑えることができるかが、本格交渉の成否の鍵を握っています。

 なお、ザリフ外相と革命防衛隊の隊長が公に核交渉につき論争しているとの話は興味深いものです。イランには一般に考えられている以上に言論の自由があることが示唆されています。

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