今月の旅指南

2014年3月28日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 奈良県明日香村のキトラ古墳(特別史跡、7世紀末~8世紀初め)で、極彩色壁画が発見されたのは昭和58(1983)年のこと。石室内部の調査で、壁に「朱雀(すざく)」「白虎(びゃっこ)」「玄武(げんぶ)」「青龍(せいりゅう)」の四方位を守る四神(しじん)と、獣頭人身の十二支、さらに天井には天文図が描かれていることが明らかとなった。現在保存のためすべての壁画が取り外されており、この春、その一部を東京で公開する。壁画が明日香村を出るのはこれが初めてとなる。

キトラ古墳壁画「白虎」  写真提供:奈良文化財研究所

 特別公開されるのは、四神から「朱雀」「白虎」「玄武」、それに十二支から「子(ね)」と「丑(うし)」の全部で5点。会場には壁画と合わせて、棺の装飾用とみられる金具類などの出土品、キトラ古墳の写真パネルや、全壁画の陶板復元図、壁画の剥ぎ取り作業に使われたダイヤモンドワイヤー・ソーなどの道具も展示。キトラ古墳の全体像や保存活動について知ることができる。同じ彩色壁画で名高い、高松塚古墳と比較した展示も興味深い。

 壁画は平成28(2016)年度にキトラ古墳周辺に完成する体験学習館での展示を予定。今回は、東京で鑑賞できるまたとない機会だ。

特別展 キトラ古墳壁画
<期間>4月22日~5月18日
<会場>東京都台東区・東京国立博物館本館特別5室(山手線上野駅下車)
<問>☎03(5777)8600
http://kitara2014.jp/index.html

◆「ひととき」2014年4月号より

 

 

 

 

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