今月の旅指南

2014年5月23日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

クロード・モネ 「ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)」 1876年
1951 Purchase Fund 56.147 Photograph©2014
Museum of Fine Arts, Boston.

 19世紀後半、日本の開国で浮世絵などの美術品がヨーロッパに大量にもたらされた。その結果生まれた一大ムーブメント“ジャポニスム”にスポットを当てた展覧会が開かれる。

 会場を飾るのは、印象派の画家にインスピレーションを与えた歌川広重などの浮世絵をはじめ、絵画や版画、工芸品など、ボストン美術館所蔵の名品約150点。「日本趣味」「女性」「シティ・ライフ」「自然」「風景」の5つの章で構成され、マネ、ドガ、ルノワール、ゴッホなどの作品を、その作風に影響を与えた日本美術と対比しながら鑑賞できる。

 見どころのひとつがモネの人物画の大作で、最初の妻カミーユを描いた「ラ・ジャポネーズ」。夫人がまとう豪華な赤い着物、手にした扇子、背景の団扇(うちわ)や足元のゴザなど、当時の芸術家たちに浸透した日本趣味が随所にうかがわれる、象徴的な作品だ。1年にわたる修復で色鮮やかによみがえった傑作が、世界に先駆けて公開される。このほかモネの晩年の代表作「睡蓮(すいれん)」や「積みわら」も展示。日本的な美意識をテーマに、モネの作風の変遷をたどってみるのも興味深い。

ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展
<期間>6月28日~9月15日
<会場>東京都世田谷区・世田谷美術館(東急田園都市線用賀駅からバス)
<問>☎03(5777)8600
http://www.boston-japonisme.jp/top/

◆「ひととき」2014年6月号より

 

 

 

 

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