ヒットメーカーの舞台裏

2014年7月2日

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池原照雄 (いけはら・てるお)

ジャーナリスト

1950年生まれ。専門紙や全国紙の経済記者として自動車、エネルギー、金融、官庁などを担当。00年からフリーになり幅広い執筆、講演活動を展開。著書に「トヨタVSホンダ」(日刊工業新聞社)、「図解雑学 自動車業界のしくみ」(ナツメ社)など。

 高級タイプの多色ボールペンで、価格(税抜き本体=以下同)は5000円と3000円。2013年10月に発売し、初年度の出荷目標だった5億円を4月までの半年で達成した。品番によっては同月の段階で、なお品薄という。顧客は社会人や大学生が中心で、贈答品としても人気が出ている。いいものには対価を支払うという、最近の“脱デフレ消費”にも、ぴったしはまった格好だ。シリーズは2タイプで、5000円の方は3色(黒、赤、青)ボールペンにシャープペンシルも備えた「回転繰り出し式多機能ペン 3&1」(以下3&1)。3000円の方は「ノック式3色ボールペン」(以下ノック式)だ。ボールペンの替え芯は共通で、品質保持もしっかりできる金属製としており、1本200円。ボール径は0.7ミリと0.5ミリを用意している。

高級感かもし出す
スリムなデザインに苦心

 ペンの操作方法は異なっており、3&1はペン本体の上部キャップ部を回転させながらボールペンの色あるいはシャーペンを選択する。一方のノック式は、よりポピュラーであり、ペン本体の溝にセットされたノックボタンを押し下げて色を選択するという片手操作式だ。色は3&1が黒とピンクの2色で、シックな艶消し塗装を採用した。ノック式はツートンも含む全7色で、艶消しやメタリックなど多彩だ。

三菱鉛筆の高級ボールペン 「ジェットストリーム プライム」

  こうした質感あるカラーリングとともに、このペンが高級感をかもし出している秘密は、本体のバランスの取れた細身なデザインにもある。多色ペンは、複数の芯を収容するため本体が太くなりやすい。ところが最大直径のサイズは3&1が11.7ミリ、ノック式で11.0ミリに仕上げている。同社の従来品と比べると1ミリ前後のスリム化ではあるが、現物で比較するとえらい違いだ。ペンの芯自体を細くしたほか、ノック式の方は新たな機構の採用も図ってスリム化につなげている。

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