山師の手帳~“いちびり”が日本を救う~

2014年8月19日

»著者プロフィール

 京都の祇園にある隠れ家的なレストラン。アペリティーボ(食前酒)に日本酒の淡麗辛口「醸し人九平次」という銘柄で初夏の創作料理の宴が始まった。食前酒の次はストウッツィキーノ(前菜)だが、フレンチでいうアミューズとして「フォアグラとマンゴーのトリュフ和え」が出てきて全員があっと驚かされた。意外にもスッキリした発泡性の日本酒との相性がぴったりだったからである。

 今回の趣向は7品の季節の味に8種類のワイン、日本酒を合わせるのがテーマである。料理のスターターは重めの料理に始まり最後には淡い味の軽めの料理に移行してゆくというメニューである。洋食のようにメイン料理に肉(Carne)や魚(Pesce)が沢山出てきても日本人の胃は持たないからだ。

 最近は和食も多様性の時代になって日本の料理界では創作料理が一つの流れで、どこの国の料理か判定がつかなくなることも多い。

 昨年末に和食が世界文化遺産に登録されてヘルシーな食材と食の安全性が認められて和食が世界的にもブームになっている。和食の中でも特に最近の京料理が一歩先を進んでいる気がしている。

京都錦市場。名物の鱧の照焼(SHIGEO NAKAMURA)

 そんなこともあって出張のついでにイタリアンの創作料理の店で今もっとも注目されている京都の「やまぐち」にレアメタル業界の重鎮が集まる初夏の会食となったのである。

 「やまぐち」は祇園にある紹介制の小さなレストランだが、馴染みの常連客だけがいつでも楽しめるようにと、シェフはあえて「一見さんお断り」にしたという。シェフの山口さんはミシュランガイドの誘いも断って、世界に通用する最高級の創作料理に挑戦する天才料理人といわれている。

 私自身もノーベル賞受賞の前に山中伸弥博士がここで前祝いをしたという噂を漏れ聞いて数年前からこの店に通い始めた。

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る