デング熱のときも助け合う
在インド日本人町内会のつながり


某情報機器メーカーの経理マン。生後8カ月の娘のために、1週間だけだが育児休業の取得を決めた。

インドでイクメン始めました 新任取締られ役の子育て・ビジネス奮闘記

写真:iStock、アフロ

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先日はデリー日本人会が主催する夏祭りに、うちの家族と、インドに遊びに来てくれた友人と行ってきました。その前の週には、14年前にボリビアで会った旅仲間が訪ねてくれましたし、東日本大震災のボランティアで出会った知人が遊びに来てくれました。少し遅れた夏休みを取る人たちが、こぞってインドを目指しているのは、モディ首相と安倍首相の蜜月ぶりの影響でしょうか。

まるで下町のご近所付きあい?
濃くて熱い、デリー日本人会

 そんな良好な日印関係ですが、インドで暮らす日本人にとって大事な団体があります。それが、今回、夏祭りを主催してくれているデリー日本人会です。デリー近郊に暮らす日本人の親睦、教育、生活環境の向上などを目的とする民間団体で、日系企業も賛助会員となっており、名誉会長は在インド日本国大使という立派な組織です。夏祭りや忘年会の主催やサークル活動の補助、買い出しに便利な店の紹介から、大使館から来る情報の転送などを行ってくれています。駐在員にとっては、デリー・グルガオンの日本人町内会のようなところです。日本にいる時は、面倒そうで距離を置いてきた町内会的組織ですが、さすがにインドまで来ると、日本人同士で情報交換ができる場所はありがたいと思い会員になっています。

 各国各地にこうした日本人会がありますが、デリーの日本人会は濃くて熱いそうで、忘年会では、ダンスにバンドにステージが湧きたつそうです。生活が大変な地域で駐在員が多すぎないことが関係しているのでしょう。何かの本で、下町の近所付き合いが濃くて、祭りが熱いのは、昔、下町には裕福でない人が多く暮らしていたので、助け合わないと暮らしが成り立たず、祭りは地域を一体化するための大事な儀式であったと読んだことがあります。夏は45度越え、停電はしばしばで、デング熱が重症化したときは日本人同士で献血活動を行う、ここデリー・グルガオンでは、ご近所同士の助け合いが大事です。デリー・グルガオンは、世界の日本人コミュニティーの中でも、下町的な立ち位置かも知れません。

 最近、日本でもデング熱の感染者が出たことが話題になっていますが、本場、インドでデング熱のイメージは、日本のインフルエンザのような感じです。季節になれば自分か家族のうち一人くらいはかかるが、適切に治療すれば、死ぬような病気でもありませんし、重症化しなければ、先に書いた献血も必要ない、そんな病気です。この前も部下の奥さんが掛かりましたが、もう良くなったよ、なんて話をしていました。とにかく、蚊に刺されないように気を付けることとして、公園の封鎖などはやり過ぎじゃないかなあと、遠く日本のニュースを眺めていた次第です。

 ちなみに娘にはモスキートパッチという虫よけの成分を含んだシールを服に貼った上で、さらに虫よけスプレーもしていますが、時々、ぷくりと刺されてしまいます。このデリーの夏祭りの後に日本人の間でデング熱が流行するのは定説になっていますが、下町インド的な助け合いの精神があれば、きっと大丈夫でしょう。

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