2024年4月25日(木)

ペコペコ・サラリーマン哲学

2009年6月29日

 私は、「接待も受けられませんね、と会長はおっしゃいますが、先週、この世のものとは思えない接待を受けちゃったんです」と言いたかったのですが、あまりにもビックリした大がかりな接待を受けてしまったので、そうは言えませんでした。

 小田切会長から教えられた経理・財務の鉄則のなかに、「嘘は言ってはならない」というのがあります。が、「ほんとうのことは言わなくてもいい」というのもある。だから、それに頼って大接待を受けたことを言わなかったのです。先週、こんな接待を受けましたなんて言ったら、会長のことですから、「ああ、それはまた非常に良い経験をなさいましたね」なんて言うに決まっています。

 それで、話がどこへ行くのかわからないから、私は黙っていました。そうしたら小田切会長は、「金児君が指導して、当社の購買部は、もう少し接待を受けるように今後していったほうがいいと思います」とおっしゃる。

お返し予算をどうやってつくるか

 私は、上の人から、接待を受けることを、いままでより幅広く、中身も濃くやったほうがいいと言われるとは、思いもしませんでした。

 接待のお返しとは、たとえば接待を10受けたら、少しタイムラグを置いて、3とか4をお返しする。そういうことをしておかないと、借りができてしまいます。借りができると、モノを高く買わなければならなくなります。ここらへんはお役人と違います。民間企業は、不正でなければ、接待したりされたりしても、とがめられません。

 結局会長は、「そうすると、接待を受けるためには、接待をしたあと、お返しをする予算が足りないですね。それを恒常的に、いままでより増えるように、あなたは購買担当役員なんだから、社長に頼んだらどうでしょうか」とおっしゃるのです。


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