世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2014年10月13日

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 今回の対IS作戦は、軍事的にも政治的にも複雑かつ困難な問題であり、オバマ大統領が期限を設けなかったことは正しい。情勢は流動的であり、ISの勢力は驚くような速さで拡大したが、同様な速さで弱まってしまうこともあり得よう。但し、その場合には、反ISの戦線も同様に崩壊してしまうかも知れない。それを防ぐためには、イラクとシリアにおいて、シーア、スンニー、クルド、その他の全ての宗派、民族を含む多数の国民の支持を得られるような将来を描ける「広範な」アプローチが必要である、と述べています。

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 ISの強さ、弱さ、米国を始め西側の対応の難しさを含め、IS問題に関するポイントを網羅的に解説した記事です。

 この記事が述べているように、従来の予想を超えて成長したISをどう封じ込め、最終的に壊滅させるかについて妙手はなく、成果を挙げるには、政治的、軍事的に極めてデリケートな行動が必要となります。シリア領内のISの拠点攻撃を示したオバマ大統領の方針に対する米国主要紙の論評も、一様に、問題の難しさを指摘しています。

 当初はイラク及びシリアに限定されたローカルな脅威として捉えられていたIS問題は、今や国際的な協同行動が必要とされるまでになり、欧米世論もこれを支持しています。ただ、これは、ISによる米国人、英国人捕虜の殺害が大きく影響したものであり、いつまで持続するのかは定かではありません。こうした中、米国は、ISの壊滅を最終的な目的とした戦いに乗り出したわけですが、これは、出口の見えない、長く続く戦いになる可能性があります。

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