インフルエンザの流行対策
「正しい理解」こそ効くクスリ

(4)感染症


漆原次郎 (うるしはら・じろう)

1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、科学技術関連の記事を寄稿。早稲田大学大学院科学技術ジャーナリスト養成プログラム修了。日本科学技術ジャーナリスト会議理事。著書に『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』『日産驚異の会議』『宇宙飛行士になるには』など。

学びなおしのリスク論

(画像:istock、a2bb5s)

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目に見えないウイルス感染に人はリスクを覚える。冬のインフルエンザ流行期、咳する人にはできるだけ近づかないでいたいと思う。また、「エボラ出血熱」の世界的流行では、日本は大丈夫なのかと心配をする。

 自分が感染したときの症状に加えて、どこでどう感染するかわからないという不確実性が、人びとの感染症に対する不安を大きくするのだろう。

 今回は「感染症リスク」への対しかたをテーマにしたい。人びとの健康や生活に深刻な影響を及ぼしうる感染症のリスクに、私たちはどう向きあえばよいのか。

 訪ねたのは国立感染症研究所感染症疫学センター。感染症の発生動向情報を取りまとめて情報発信している。ニュースで「インフルエンザ流行の兆し」などと報じられるのも、同センターのサーベイランス情報などが元になっている。

 「感染症を正しく理解することが、感染症への無用な恐れを減らすことにつながります。知識をもった上で、リスクを避けるための行動を一人ひとりがとる。これが大切だと思います」

 同センター長の大石和徳氏は、こう話す。人は把握できない物事に不安を感じ、これが実態よりも過剰なリスクのイメージをつくる。だから、正しく物事を理解することが適切なリスクのイメージづくりには大切になる。

 では、感染症について、どのようなことを「正しく理解」すればよいのか。

大石和徳氏。国立感染症研究所感染症疫学センター長。長崎大学医学部卒業後、長崎大学医学部附属病院熱研内科に入局。その後、米国ユニフォームド・サービス大学で在外研究員として研究。その後、長崎大学熱帯医学研究所宿主病態解析部門感染症予防治療分野助教授在任中の2002年5月〜7月には世界保健機関(WHO)短期専門家として中国のSARS対策にも参加。2006年、大阪大学微生物研究所感染症国際研究センター特任教授を経て、2012年4月より現職。医学博士。
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「学びなおしのリスク論」

著者

漆原次郎(うるしはら・じろう)

1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、科学技術関連の記事を寄稿。早稲田大学大学院科学技術ジャーナリスト養成プログラム修了。日本科学技術ジャーナリスト会議理事。著書に『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』『日産驚異の会議』『宇宙飛行士になるには』など。

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