ワシントン駐在 政治部記者が見つめる“オバマの変革”

2009年8月1日

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飯塚恵子 (いいづか・けいこ)

読売新聞政治部次長
上智大学卒業後、読売新聞社入社。政治部記者として首相官邸、自民党、外務省、防衛庁などを担当。1998年から2000年まで那覇在住、03年から06年までロンドン特派員。

 7月にイタリアで開かれた主要国首脳会議(ラクイラ・サミット)の最中、オバマ大統領とサルコジ仏大統領の2人が、ワイン色のドレスの美女のお尻に見とれて・・・!?という1枚の写真(リンク参照)が世界を駆けめぐった。動画で確かめると、少なくともオバマ氏の方は、偶然そう見えただけだったようなのだが、“イイ女好き”で知られるサルコジ氏と並んでのシーンだっただけに、米テレビのワイドショーやブログなどは、オバマ氏の“女好き度”をめぐって色めきたった。

 大統領のミシェル夫人に対する愛妻家ぶりはよく知られ、世界の一大セレブなのに、あまり真実味のある浮ついた話を聞かない。政治家になる前の若い時代を描いた自伝(“Dreams from My Father: A Story of Race and Inheritance”)を見ても、深く心を許したガールフレンドがいたような気配が感じられない。いったい、バラク・オバマという男性は、本当に後にも先にも「ミシェル命」の“貞淑な夫”なのだろうか。下世話は承知だが、戦後の民主党の歴代大統領にはなぜか女好きが多かったため、気になる。

                                                ◆

ケネディ元大統領
出典:White House
ジョンソン元大統領 出典:White Houseクリントン元大統領
出典:White house

  歴代大統領のジョン・ケネディ(在任1961~63年)、リンドン・ジョンソン(同63~69)、ビル・クリントン(同93~2001)――この3氏は、ほぼ自他共に認めるいわゆる「womanizer(女たらし)」だった。ケネディ氏の場合は、1963年の暗殺から約10年たってようやく内情がわかったため、政権運営にそう影響はなかったが、クリントン氏の場合、ホワイトハウスの元実習生モニカ・ルインスキさんとの「不倫もみ消し疑惑」が大統領弾劾裁判にまで発展し、政権基盤を揺るがした。

 クリントン氏が初当選した92年のワシントン・ポスト紙での大統領選報道でピュリッツァー賞を受賞したジャーナリスト、デビッド・マラニス氏は、著書“The Clinton Enigma”(邦題「セックスと嘘と大統領」、人類文化社刊)の中で、クリントン氏が繰り返した女性問題について、こう問いかけている。

 「なぜ生涯の夢に到達した人間が、必要もないのにそれを危険にさらすのだろう? なぜ本質的に用心深い政治家が、国民の支持を明らかに必要としているのに、あれほど不注意な個人的行動に走ってしまうのだろう?・・・自分の政敵に深い疑念を持っているはずの人間が、なぜあれほど大きな攻撃の機会を相手に与えてしまうのだろう?」

 マラニス氏が約6年間の取材の末にたどりついた答えも、同書に記される。その一部は以下のようなものだ。

 「力ある多くの野心家の特徴として共通する、生への強烈な渇望、心理学者が中毒と分類するほどに強い性衝動、権力に魅せられて簡単に応じる性交相手への不信感、標準的な自己抑制力の欠如、公職の特権の濫用、そして自分の行為が公に及ぼす結果から自分を守ってほしいという支援者、友人、家族への依存」--。

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