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ありがとうを伝える旅―世界11カ国で震災を語る
菅原弓佳 著

目次 立ち読み

 

2011.3.11、東日本大震災発生──あれからまもなく4年目を迎える。
当時、浪人生だった菅原弓佳さんは、実家・仙台に帰省していた際、被災した。避難所生活を経験し、激変した街の風景に衝撃を受け、心が折れそうになったこともあった。しかしその一方、海外からの支援に大きく心を動かされ、“みんなに「ありがとう」と言いたい”という気持ちが湧いてきたという。
「感謝の気持ちを伝えたい。それも自分の言葉で直接相手に……」という思いは日に日に増していき、ついに行動へ。2013年夏~2014年春までの8カ月間、何のツテもないにもかかわらず、ひとりで世界18ヵ国を旅し、このうち11ヵ国、12の大学で講演を開いた。当時と今の被災地の様子、原発事故、震災を通して日本人が学んだこと、「日本は危険な国ではない」こと──。  
震災の絶望から立ち上がり、日本を代表するという心意気で感謝の旅を続けた女子大生の物語。

<書籍データ>
◇四六判並製 196ページ(内、口絵8ページ)
◇定価:本体1,200円+税
◇2015年2月28日
◇ISBN: 978-4-86310-142-5

<著者プロフィール>
菅原弓佳(すがわら・ゆみか)
1991年宮城県仙台市生まれ。白鷗大学在学中。株式会社TABIPPO主催のコンテスト「第3回 wizTABIPPO」で、ファイナリストに選ばれるが、惜しくも2位。優勝を逃した後、一念発起して2013年夏から2014年春にかけ、単独世界一周旅行へ。現在は学業の傍ら、高校や大学等で震災や被災地、また旅のことについての講演活動を行っている。

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<立ち読み>

 

宮城県仙台市の実家に帰っているとき、私は東日本大震災に遭いました。当時経験したことは後に詳しく書くとして、あのとき多くの国が日本のために支援してくれたことが、忘れられませんでした。国連加盟国だけでも191もの国が、日本のために手を差し伸べてくれました。おそらく「東京」のことは知っていても、「宮城」や「岩手」や「福島」の地名すら知らなかった人たちが、東北のために寄付を集め、心を届けてくれたのです。停電が続く避難所で、ラジオから海外支援のニュースが聞こえてくるたびに、私は耳をすませました。
その後、大学に入学してから、「あのときの感謝の気持ちをこめて、『ありがとう』を伝えに行こう」と考えるようになりました。子どものころから、世界地図を眺めるのが好きで、世界一周を漠然と心に思い描いてきました。そのことと「ありがとうを伝えに行く」という気持ちが一致したとき、「今しかない」という気持ちになり、いても立ってもいられませんでした。行かない理由はひとつも考えられなかった。それが、世界一周の旅に出た理由です。
「すごい勇気だね」
「世界で講演するなんて度胸があるね」
旅から帰ってきて、多くの人からそんなふうに声をかけてもらいます。確かに大学で話をさせてもらうことは、簡単ではありませんでした。よく考えてみれば、なんのコネもツテもないよその国の大学生が、いきなり授業に入っていけるはずはありません。行ってみて初めて壁に直面し、「ヤバイ、ヤバイ、どうしよう!」と青ざめることばかりでした。──「はじめに」より


 


 

<目 次>

 

 

はじめに 「ありがとう」を言いたくて

第1章 震災の記憶
  机の下に潜っちゃダメだ! 
  避難所の人間模様 
  つまらない毎日 など

第2章 私にできることはなんだろう……
  津波の被災地へ 
  現場に行かなければわからない 
  世界でやりたい3つのこと など

第3章 いざ、海外へ
  いきなりのトラブル
  もう、帰りたい 
  タイで生まれた目標 など

第4章 世界をめぐる旅
  タイ 踏み出した一歩  
  シンガポール 中途半端じゃ意味がない
  インド 原発について何も言えなかった…… 
  イラン あわや強制帰国
  トルコ なぜボランティア期間が短いの? 
  イスラエル この国の強さ      
  エジプト 紅海でダイビング
  モロッコ イスラム圏の大学の悩み 
  イギリス ピカチュウが救ってくれた
  ベルギー シェアハウスで1カ月暮らす
  ドイツ 脱原発への強い意識 
  オランダ 麻薬合法化の国 
  ペルー 偶然の再会
  アメリカ MITからハーバードへ など

終章 未来に向けて
  自分の居場所を大切にする
  学生がすべきこと
  今できる最大限の力で など

 

 

 

 

 

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