韓国の「読み方」

2015年2月23日

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澤田克己 (さわだ・かつみ)

毎日新聞記者、元ソウル支局長

1967年埼玉県生まれ。慶応義塾大法学部卒、91年毎日新聞入社。99~04年ソウル、05~09年ジュネーブに勤務し、11~15年ソウル支局。15~18年論説委員(朝鮮半島担当)。18年4月から外信部長。著書に『「脱日」する韓国』(06年、ユビキタスタジオ)、『韓国「反日」の真相』(15年、文春新書、アジア・太平洋賞特別賞)、『韓国新大統領 文在寅とは何者か』(17年、祥伝社)、『新版 北朝鮮入門』(17年、東洋経済新報社、礒﨑敦仁慶応義塾大准教授との共著)など。訳書に『天国の国境を越える』(13年、東洋経済新報社)。

 「韓国の男性たちの間では、見た目の容貌というものは、他の人たちとの良い関係を作るため、常に努力しなければならないものだと認識されている。生まれつきの部分を除くと、肌を磨くことがもっとも実現可能であるため、(スキンケアに)多くの努力を傾ける傾向にある。特に、きれいで健康な皮膚トーンを外見の判断における重要な要素と考えているので、皮膚管理への関心はさらに高いものとなる」

 広報の方智暎さんにさらに詳しく聞くと、「若い人たちにとっては、就職の問題もある。成績などがよくないといけないのは当然だけど、容貌も重要な要素になるから」と話す。

 韓国では、1997年の通貨危機を契機に新自由主義的な経済政策が取られたことで、超競争社会になるとともに格差拡大が進んだ。サムスン電子のような一握りの超優良企業とその他の企業は待遇が天と地ほど違うから、若者たちは「一流」とされる企業に殺到。日本とは比較にならないほど激しい競争をくぐり抜けないと、就職できないという状況になって久しい。2000年以降、若年失業率(15~29歳)は毎年7%を上回っており、昨年は9%に達したのだ。

 同社の回答にある「見た目重視」というのは、日常生活でも感じることが多い。「見た目」も、競争社会を生き抜く一つの武器なのである。武骨な印象を与える同年配の韓国人男性記者とそんな話をしていたら、「僕もたまに妻と一緒にエステへ行って皮膚管理をするよ」と言われ、私は目を丸くしたのだった。

  
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