2024年4月25日(木)

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2015年3月6日

診断コンテンツの魔力に注意!
それ、クリックして大丈夫?

 「青黒」or「白金」はブームと言える現象になった。この要因は不思議な目の錯覚に対する驚きも大きいが、もうひとつ「人によって結果が違う」ものを見ると、「自分も試して、結果を知りたくなる」という心理もあるのではないだろうか。そしてその結果が何だったのかSNSで言いたくなるのだ。

 こういった、人によって結果が違う問題やテストなどは「診断コンテンツ」と呼ばれており、コンテンツとしても鉄板で企業のPRなどにもよく採用されている。例えば、ユーキャンの「まなびスタイル診断」(http://www.u-can.co.jp/bungu/index.html)は、20の設問に回答すると、文房具に例えてユーザーの性格を診断してくれるというもの。「本当のじぶん発見!」というキャッチコピーで、思わず試してみたくなる。ちなみに筆者は「気遣いしすぎなスティックのり」だった。「どんな人ともピッタリ寄り添えるのが特徴」で、「他人に気遣いしすぎて、自らをすり減らさないように要注意」とのこと。自分で「私ってこういう性格です」と言うのは気恥ずかしいが、診断コンテンツの結果を「こんなの出ました」とシェアすれば自分を知ってもらう格好のチャンス。このように、ついSNSでシェアしたくなる仕掛けが施され、企業のサービスはどんどん人の目に触れる。

 ユーザーによって違った結果が出るというのは、ネットコンテンツとして誘引力がある。また、試さないと分からないためクリック(行動)を獲得でき、サービス提供側の思惑に沿ったページに誘えるというメリットがある。

 ただ、ネット上には悪意を持ったサービス提供者も少なくない。「結果を見るにはクリックを!」などと誘導するフィッシング詐欺の事例もある。ネット上で巧妙な手を使って人の心を動かそうとするコンテンツは、その裏にどんな目的があるのか深読みしてかかるくらいがちょうどいい。ドレスの件も、一部のユーザーから「ドレスのステマだったのでは?」という憶測が出るくらいだ。診断コンテンツを見かけた際は、それを試したらどうなるか確認してから行うようにしたい。

  
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