今月の旅指南

2015年3月27日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 室町時代から江戸時代末期まで、時の権力者に重用され、画壇の中心で活動を続けた狩野派の画家たち。大坂の陣から400年に当たる今年、桃山時代の狩野派に注目した展覧会が、京都国立博物館で開かれる。

 京都国立博物館での狩野派の展覧会は今回が3回目で、世の趨勢が豊臣から徳川へと移っていく激動の時代に焦点を当てた展示としては過去最大規模となる。

 会場には国宝1件、重要文化財23件を含む69件の作品が並ぶ。その過半数を占めるのが絢爛豪華な障壁画(しょうへきが)だ。狩野永徳(えいとく)の長男で狩野派の棟梁を継いだ光信(みつのぶ)の「四季花木図襖(ふすま)」、秀吉に画才を高く評価され、豊臣家滅亡後も京都にとどまった山楽(さんらく)の「唐獅子図屏風」、16歳で徳川幕府の御用絵師に登用された探幽(たんゆう)が二条城二の丸御殿の大広間に描いた「松に孔雀(くじゃく)図壁貼付・襖」など、権力者のために描かれた作品を通して、歴史の流れを感じることができる。

狩野山楽 《唐獅子図屏風》(部分)
京都・本法寺蔵

 また、孝信(たかのぶ)の風俗画の傑作「北野社頭遊楽図屏風(きたのしゃとうゆうらくずびょうぶ)」など、今回初めて公開される狩野派の3つの作品も見逃せない。戦国武将が好んだ「豪壮」から、徳川家の治世のもとでの「瀟洒淡麗(しょうしゃたんれい)」へと画風を変えながら、長きにわたって画壇の名門としての地位を守った狩野派の変遷をたどってみたい。

桃山時代の狩野派 ─永徳の後継者たち─
<期間>4月7日~5月17日 *会期中、展示替えあり
<会場>京都市東山区・京都国立博物館 明治古都館(東海道新幹線京都駅からバス)
<問>☎075(525)2473
http://kano2015.jp/

*情報は2015年2月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2015年4月号より

 


 

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