世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2015年6月29日

»著者プロフィール

 米ヘリテージ財団の南アジア専門家、リサ・カーティス上級研究が、同財団のウェブサイトに5月29日付で掲載された論説にて、モディ首相は就任1年で、インド経済を活性化するとともに活発な外交を展開し、成果を上げたと評価しています。

画像:iStock

 すなわち、インド経済の成長率は7.5%と予測され、15年ぶりに中国を抜く。保険、防衛市場の開放、“Make in India”運動の積極的推進により、政府は経済を正しい方向に進めているとの楽観的見方が生まれている。

 モディの外交面での成果も同様に目覚ましい。米印関係を確固としたものとすると同時に、日本や豪州といったアジアのパートナーとの結びつきを強め、隣国スリランカ、バングラデシュ、ネパールとの関係に意を用いた。

 米国との防衛、戦略的結びつきの強化の背景に中国の軍事的、経済的台頭があることは疑いない。オバマ訪印の際の共同声明で南シナ海を含むアジア太平洋の協力に触れたことは、中国による海洋権益の主張を明らかに非難したものである。

 昨秋のモディの訪日は、中国の挑戦に対するインドの立場を強化するとの戦略の一環であった。

 5月初めのモディの訪中は、インドが国境紛争に対する態度を強めていることを示した。

 中印両国は24の取り決めに署名し、約30億ドルに上る商談をまとめたが、インドは「一帯一路」への参加は表明しなかった。これは中印が今後も地域の影響力を競うことを示すものである。

 モディ政権の問題はパキスタンと宗教の自由である。

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る