世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2015年7月8日

»著者プロフィール

 5月29日から約2週間の日程で訪米した台湾民進党の蔡英文主席が、6月1日付ウォール・ストリート・ジャーナル紙に寄稿し、米台関係の重要性を改めて説いています。

画像:iStock

 すなわち、30年以上にわたり、米台関係はアジアの平和と安定の基礎となってきた。また米国が、台湾にとって最も重要な戦略的パートナーであることは疑いない。しかし、台湾は今まで以上に地域の将来に対して貢献を拡大しなければならない。

 私(蔡)は、台湾の外交政策は4つのアプローチを必要としていると考えている。

 第一に、米国との多面的な協力を拡大すること。第二に、国際プロジェクトに参加し、国際社会の利益を支えること。第三に、貿易の多様性を通じた台湾の経済的自立を維持すること。そして第四に、中国との主要な協力を拡大することである。

 我々は、上記の政策を、個別にではなく関連のあるものとして、成功裏に実施することで、台湾が国際的役割を果たすためのパラダイムを描くべきである。

 我々は、既に伝統的な安全保障に対する協力を強化しているが、今後はそれに加えて、気候変動、自然災害のような非伝統的安全保障上の脅威について、対処・支援していくことも重要である。地域のそうした能力をどのように強化するかについては、米国、中国、日本、韓国、そして同様の意思を持つ他の国々と、率直な意見交換をしていくと約束する。

 安全保障協力の他、経済的結びつきの多様化が、米台関係の方向性を考えるのに重要である。今日、台湾は米国にとり10番目に大きな貿易相手国である。台湾は、世界の強固な経済的結びつきを確立するとともに、長期の対外投資を引き付け、人的資本との繋がりを深めなければならない。その目標を達成するための第一歩として、台湾は、TPPや他の地域経済枠組みに参加する用意がある。

 同時に、より建設的で持続可能な中国との関係も、私の政権の中核的な目標である。それには、中国の指導者と台湾の人々双方に、開かれた対話のチャネルが必要である。

 私は、両岸における信頼と協力を拡大するため、透明性のあるプロセスを実行することを優先事項とする。原則に基づく関与、共同イニシアチブと対話を通じて、中台が改善を目指し、協力していくことを保証する、と述べています。

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る