2024年4月25日(木)

インドでイクメン始めました 新任取締られ役の子育て・ビジネス奮闘記

2015年8月20日

 次にプレスクール Six Elementのシムラ先生とモニカ先生にインタビューをしました。

校庭の中庭

 Q: プレスクールの役割とは?

 A: プレスクールは授業を行うだけの場所ではありません。子どもが外部環境を理解し、自分の存在をうまく認識できるようサポートすることが、主な役割です。そのため、制約のない自由な環境を作りながら、子どもの社会性、同年代の子どもたちとの繋がりを育もうとしています。

 インドでも核家族化が進んでいるため、家庭内だけでそのような環境を作ることは難しくなってきています。ですから、プレスクールがより良い子育ての環境作りのお手伝いをしています。

Q: その中でシムラ先生とモニカ先生はどのように子どもたちと接しているのでしょうか?

 A: 私が担当する幼児クラスでは、1歳を過ぎたあたりから2歳頃までのお子さんがいます。まだ自分で物事を伝えるのは難しい時期なので、安全、安心な環境を保つことが、一番大事なことです。

 さらに子ども同士で繋がりを感じ、言葉はできなくても、互いに対話できるように導いていくことも大事なことです。その上で、個々の成長のペースに応じて、簡単な運動、読み聞かせ、本や音楽を使って、コトバやリズム感、芸術性を養っていきます。
 
Q: 日本人の生徒も増えてきていると思いますが、どのように感じていますか?
 
A: 生徒の約25%が日本人です。そして、日本語も分かる先生(モニカ先生のこと)も常駐しているので、生徒、生徒の両親とのコミュニケーションも円滑に行えています。プレスクールに入学するとインド人の子どもでもコトバ、食習慣、子どもを取り巻く環境の変化に慣れるのに苦労します。

近郊のオフィスビルの女性教育に対する啓蒙ポスターの前で

 日本人の子どもの場合は、さらに家庭と学校との環境に大きな違いがあり、コトバも違うので、余計に大変です。皆さんがインドにいる間、「Sixth Element」が、子どもと楽しく安心な時間を送れるような場所になることが出来たら、大変嬉しく思います。

 人種、宗教、文化も多様なインドにおいて、日本人と言う一つの要素が加わることに対して、柔軟に対応してくれるインド。この他人と違うのは当たり前と言う発想から生まれる包容力は、インドの素晴らしいところだと思います。

 最近は、少し片言英語とヒンディー語を話すようになった娘の今後の成長が楽しみです。


  
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