世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2015年9月7日

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 米ブルッキングス研究所のオハンロン上席研究員らが、7月31日付National Interest誌ウェブサイト掲載の論説にて、近年アフリカでは多くの前向きな進展が見られるが、オバマは、ナイジェリアに「助言・支援部隊」を展開する等大胆な政策を検討すべきである、と主張しています。

画像:Fuse

 すなわち、先般オバマはケニア等を訪問し、また、ISIL等過激派の関連でナイジェリア、マリ、リビア、チュニジアが注目されている。

 西アフリカは、かつて内乱やひどい失政に見舞われた(リベリアや象牙海岸等)が、今や状況は大きく改善している。ガバナンスが改善、民主化も拡大している。ナイジェリアは、ボコ・ハラム等深刻な課題を抱えるが、実利主義のブハリ新大統領の登場によって前途に期待が持てる。

 中央アフリカのキー・プレイヤーであるコンゴ民主共和国は、内乱により政府が崩壊、何百万人が犠牲になった。同国東部には、国連PKOが派遣され、他の地域ではカビラ大統領の政権が何とか統治している。政府は弱体で、軍は統制を欠き、カビラは三期目を目指し来年の選挙に出る構えである。改善の兆しは乏しい。

 ルワンダのカガメ大統領は権力に固執し始めている。ブルンジでは現職大統領が第三期目に入ったが選挙は問題だった。ウガンダはかなりうまくやっているが、ムセベニは事実上終身大統領になっている。

 南部アフリカは、進展が見られる地域だ。アンゴラやモザンビークの紛争は終結した。ザンビア、マラウィ、ボツワナ等はかなりうまくやっている。南アは、経済格差、人種対立、犯罪など問題があるが、安定している。

 アフリカは未だ問題を抱えるが、独立後初めて大きく好転している。西側諸国は、アフリカの安全保障への貢献策を検討すべきだ。アメリカがアフリカ司令部を設置し訓練支援等を拡大していることは良いことだが、さらに直接的な軍事支援を検討すべきだ。米はイラクやアフガニスタンで、「助言・支援部隊」(後方支援、諜報・指令機能に支えられた助言部隊と問題が起きた時に出動する即応部隊から成る)を編成したが、状況が許せば、ナイジェリアに同様の部隊を1ないし2部隊展開することをオバマ政権は検討すべきだ。

 経済や援助が引き続き不可欠であるが、今後イラクやアフガニスタンでの軍事的必要性は下がるので、アフリカの安全保障にもっと意味ある形で貢献することができるであろう、と論じています。

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