ペコペコ・サラリーマン哲学

2009年9月28日

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 前回のコラム「率先垂範」で、いかに会社やお店のトップの「率先垂範」が重要かを書きました。

 いま、空前の(しかも絶後とはいえない不気味さをもった)不景気のなかで、どの会社・お店でも、経費効率化・合理化が進められていると思います。

 しかし、不景気になったから突然、出張とりやめ、文房具購入も節約する、といったような経費圧縮を慌てて進めてしまうのは、あまりいいことではありません。

 景気のいいときから徹底的に経費の節減を進めること、そして、トップの率先垂範、号令で合理化を進めることが大事です。

 私は、ふるさとの信越化学工業で、1992年から99年まで7年間、経費効率化の責任者(委員長)を務めましたが、常に会長、社長の率先垂範、号令がありました。

紙の使用量をどうやって減らすか

 こんなことがありました。

 委員会では、全社員から出された提案のなかでよいと考えられるものを受け付けていました。そのなかに、「コピーの枚数の節減」という項目がありました。それも含めてノート1冊分くらいになった合理化案を金川千尋社長に提出したときの話です。

 私は、金川社長に呼び出され、こう叱られました。

 「君は、経営の本質に反するとんでもないことをやっている。コピーの枚数を節減することを委員会で決めて進めてるらしいな。1枚、2枚、3枚と数えながらコピーをとるなんてことは、番町皿屋敷ではあるまいし、信越化学の経営方針に違反している。君は常務取締役失格である」

 私がきょとんとしていたら、続けてこういわれました。

 「君はいつものとおり分かってないようだな。今日も教えてあげよう。『すべての信越化学の書類はA4・1枚にする』という通達を、金児経費効率化委員長の名で日本全国・全世界の全社、全グループ会社、全事業所に今日中に出したまえ。例外なしでA4・1枚である。ただし注釈をつけるように。注釈の1つ目は、1行で済むならあとは空欄でいい。A4・1枚埋めようとしてベタベタ書いてはならない。注釈の2は、コピーの枚数は無限大でよろしい」

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