田部康喜のTV読本

2015年9月16日

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田部康喜 (たべ・こうき)

コラムニスト

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

 須磨は玲奈の目立ちすぎる美貌を目にして、影のように動く探偵には向いていないという。玲奈はいう。「探偵になりたいのではない。探偵のすべてを知りたい」

 玲奈は、咲良を死に追いやった探偵を追いつめたいのである。彼女はその探偵を「死神」と呼ぶ。

悪徳な探偵を排除して、業界を浄化したい須磨と玲奈の思惑が一致して、玲奈は探偵の養成コースを修了すると、スマ・リサーチに入社して新設の「対探偵課」のたったひとりの課員となる。

 原作の玲奈の容貌とスタイルは、主人公役の北川景子の姿と寸分も異なっていないといえるだろう。あたかも北川のために書かれた小説のようである。

 玲奈は「死神」がカゲにいると思われる事件に次々と巻き込まれていく。悪徳探偵やハングレと戦う北川景子のアクションが素晴らしい。北川の過去の作品にはなかった、新しい彼女の魅力である。

 戦いながら、顔や腹、腕や足を痛めつけられ、血を流す北川の演技は壮絶である。表情をいっさい変えない。内心の苦悶を決して顔にださない。クール・ビューティーの北川の転機となる作品である。

 最終回に向かって展開する事件は、郊外のDVシェルターから12人の女性が連れ去られた出来事である。

 ハングレ集団が、女性たちの夫や恋人から1人当たり300万円の支払いを受けて、彼女たちを彼らに引き渡そうとしていた。

 いくつかの事件を通じて、信頼し合う仲になった警視庁の警部補の窪塚悠馬(三浦貴大)と、連れ去られた女性たちを追う。

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