定年バックパッカー海外放浪記

2015年9月19日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年生まれの62歳。横浜生まれ、神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

サントリーニ島(2014.5.1~5.13)

陽は沈みやがて星空に
カナダの聖少女アリーゼ19歳

イオ村の遊歩道から見た白い街並みと蒼い海の世界

 「タカ、仏様(Buddah)はどこにいらっしゃるのかしら」アリーゼは満天の星空を見上げながら呟いた。

 「アリ、さっき太陽が沈んだけど仏様は水平線の向こうの極楽浄土で今は静かに眠っているんだ。そして仏様が目を覚ますと再び太陽が昇ってくる。つまり仏様は常に我々と一緒であり我々を遠くから見守っているんだ」私は子供のころ聞いた祖母の素朴な教えを思い出してアリーゼに伝えた。

 その日、すなわち5月1日の午後1時、クレタ島からの高速フェリーボートはサントリーニ島の中心フィラの町の断崖の真下にある桟橋に接岸。港から路線バスに揺られて島の西端の村イアに。ここでは“世界で一番美しい夕陽”が見られるという。海を望む断崖のすぐ近くのユースホステルに投宿。

 ホステルのテラスは海に沈む夕陽を眺めるには絶好の場所だ。私は村のスーパーで買い込んだビールとパン、チーズ、サラミなどを持参してテラスのベンチに座ってゆったりと夕食をとりながら絶景を楽しんでいた。同室の英国人エンジニアのライアン君やフレンチ・カナディアンや米国西海岸の学生連中も加わり一緒に愉快に飲み食いしながら世界一の夕陽を堪能。

 日が暮れきってしまうと三々五々と夜の街に出かけてゆき、テラスにはケベック出身で児童心理学専攻の大学生アリーゼと私の二人だけとなった。気温が下がり風も吹いてきたので私は部屋に戻り毛布と赤ワインを取ってきた。二人で一枚の毛布にくるまり安ワインを飲みながら話を続けた。

ユースのテラスで夕陽を眺めるカリフォルニアの大学生

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