対談

2015年9月28日

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久松 それは現代的にいえばIT化ですよね。地理的制約を受けずに複数が同時進行できる。

木下 そのとおりで、そこがポイントだと思っています。二宮が現代にいたら、絶対にネットでやっていると思うんですよね。アプリを開発したり、プロジェクト管理もオンラインでサポートしていたかもしれません。二宮の生産性に対する意識は、さまざまな記述から強烈に伝わってきますから。

久松 生産性の向上がまず至上命題としてあって、使えるツールは使う、ということですね。

 IT化やシステム化はこけおどしみたいなものもたくさんあって、それに騙されてしまう人もいるし、システムにものすごくお金をかける自治体もある。でも本来は「お金をかけないためにやる」ことなんですよね。

木下 おっしゃるとおりです。「●人が利用しました!」なんて利用実績には意味がなくて、「年間1000万円かかっていたことが50万円でできた」「半年かかっていたことが1週間でできた」「10人がかりでやってたことが1人でできた」というのが実績なんです。従来あった制約を突破できるのが、PCやネット、サーバーを使った生産性改善の強みですよね。

久松 逆に1000万円かけて50万円の成果を上げるようなIT導入ばかりだから(笑)。

木下 ネットの最大の優位性は、各人の分散していた時間を、細切れのまま活用できることだと思っています。共同作業をするときに、みんなで「時間」と「場所」を揃えなくていい。時間と場所の拘束を分解できるようになったことは、僕らみたいに、意思の疎通は保ちつつ各地で同時進行するような仕事には、ものすごく大きいんです。マンツーマンで教育しなければいけなかった手順でも、オンラインの動画やドキュメントで確認してもらえるようになった。実地で時間を合わせなければならなかった仕事ほど、この恩恵は大きいんですよね。

一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンスのフェイスブックより

久松 木下さんがよくおっしゃる「最初から専従者を雇うな」というのも、IT化があるからできることですもんね。

木下 少なくとも初期から事務員を雇っちゃダメですよね。なんでもかんでも「人が必要」というのは、知恵がないだけだと思います。久松さんが進めていらっしゃる事業もまさにそういうものだと思いますが、会計から販売管理まで、生産性を向上するアプリケーションサービスは山ほどあります。こういうものは、人が減っている地方ほど早く活用しなければいけないんです。人がいなくてもできる経営に移行しなくてはならない。

久松 本当にそうなんです。人もない、お金もないと言うのだったら、なおさら東京に負けちゃいけない。工夫すればいくらでもツールは揃っている。ITのいちばん良いところは、公平だってことですよね。田舎だとか、場所がないとか、そういうことが格差を生まない。

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