田部康喜のTV読本

2015年10月8日

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田部康喜 (たべ・こうき)

コラムニスト

福島県会津若松市生まれ。幼少時代から大学卒業まで、仙台市で暮らす。朝日新聞記者、朝日ジャーナル編集部員、論説委員などを経て、ソフトバンク広報室長に就任。社内ベンチャーで電子配信会社を設立、取締役会長。2012年春に独立、シンクタンク代表。2015年10月から東日本国際大学客員教授として地域振興政策を研究、同大・地域振興戦略研究所副所長を兼務。

  誘拐されたのは、ノーベル賞候補といわれる物理工学博士の近森博(池内万作)と、陸上競技の元トップアスリートの優子(安達祐実)の娘ノゾミである。

  捜査は当初、病院内の権力闘争的な人間関係に絞られた。産婦人科の正教授である須佐美誠二郎(渡部篤郎)が、まず疑われる。

  産婦人科の主導権をめぐって、ライバルの特任教授の崎山典彦(渡辺いっけい)が、プロジェクトのリーダーになったことに不満を抱いているのではないか、という疑惑である。

  須佐美の疑いは、その周辺を洗うことによって晴れる。彼によって、不妊治療をほどこされ、いったんは妊娠に成功するが、流産してしまった岸田トモ(安藤玉恵)と夫の裕也(淵上泰史)が犯人として浮上する。

  職場の運送会社で事情を聴いた速水は、裕也が同僚に子どもの流産に同情されているばかりか、親しみをもって付き合っていたことを知って、捜査陣が想定している凶悪な犯人像を改める。

  しかも、裕也が職場に戻ってくる場面に直面する。相棒の後輩である若手刑事の土橋福助(渡辺大和)が、手柄に走って裕也を追い、取り逃がす。

  ドラマのホームページで、「スピンオフ動画『刑事・土橋福助』」が連続してアップされている。こちらは、土橋をどう育てるかの上司とのやりとりが2分間のコントとなって、楽しめる。

  裕也はついに、身代金として2000万円を要求して、自分の子どもが流産したことによって怨みを抱く須佐美(渡部篤郎)に新宿駅の西口に来るように指示するのだった。

  謎めいた表情が似合う黒木メイサは、サスペンスに向いていると思う。黒木の周囲を固める俳優たちが、個性派ぞろいで彼女の魅力を引き立たせている。

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