2024年4月20日(土)

田部康喜のTV読本

2015年10月8日

  与那国はさらに問う。

  「なぜか」

  「裕也は職場にひとりで、戻ろうとしていた。このままではひょっとすると……」

  裕也は、捜査陣に追い詰められて掘割に身を投げる。自殺を図ったのである。意識不明のまま病院に収容される。

  そして、病院にかかってきたトモが、手元にいる乳児の泣き止まないのに困り果てている電話を受けた、速水は会話を長引かせて、捜査陣はその居所を発見する。

  病院に連れ帰った乳児をみて、母親の優子は叫ぶ。

  「私の子どもじゃあない」と。

  医療ドラマの新しい試みは、最先端の生殖医療を扱いながら、難しい用語も登場人物たちによってわかりやすく観客に伝えられている。

  そして、速水(黒木メイサ)が事件を解くカギは、生殖医療が行き着こうとしている、デザイナーベイビーにからむ人間たちの功名心にあるのだろう。

  
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