今月の旅指南

2015年10月23日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 古くから瀬戸内海の要衝として栄えた、広島県尾道市。歴史ある港町の秋の風物詩が、市内にある一宮(いっきゅう)神社(吉備津彦神社)の例祭、「尾道ベッチャー祭り」だ。「ベタ」「ソバ」「ショーキー」の3体の鬼や獅子が、神輿とともに市内中心部を練り歩き、街は熱気に包まれる。

(左から)ソバ、ベタ、ショーキーの3体の鬼たちが商店街を練り歩く

 一宮神社の宮総代、長尾健さんによると、

 「文化4年(1807)、疫病が流行し各神社で平癒祈願を行った際に、若者たちが神輿を先頭に鬼の面を着けて町へ繰り出したのが祭りの起源といわれています」

 祭りの一番の見どころが3日の練り歩きで、朝、本通商店街の御旅所を出発した神輿が鬼とともに市街一円を巡って、夕刻に一宮神社に還御する。特に正午ごろ、駅前広場で繰り広げられる神輿まわしや太鼓の演舞は必見だ。

 そして、祭りを大いに盛り上げるのが3体の鬼たち。それぞれ手にしたササラや祝棒(いわいぼう)で、子どもを突いたり、叩いたりする。小さな子どもにすれば恐ろしい鬼たちだが、叩かれると頭がよくなる、子宝に恵まれるなどのご利益があるとのこと。実際に叩かれてみるのも祭りの楽しみの一つだ。

 見学には観覧スペースの広い駅前広場が最適だが、鬼たちの動きを間近で見たいなら、練り歩きのコースで待つのがお勧めという。

尾道ベッチャー祭り
<開催日>2015年11月1~3日
<会場>広島県尾道市・一宮神社および市街一帯(山陽本線尾道駅下車)
<問>尾道観光協会☎0848(37)9736
http://onomichi.main.jp/betcha/

*情報は2015年9月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2015年11月号より

 

 

 

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