世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2015年12月2日

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 イエメンのハリード・バハーハ首相兼副大統領が、10月27日付ウォールストリート・ジャーナル紙に、アルカイダと「イスラム国」が力の真空を利用する中、イエメンでのイランの支援する過激派との戦いには、イエメンの将来以上のことがかかっている、との論説を寄せ、イエメン情勢を解説しています。

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イラン支援のホーシー派がもたらす混乱

 すなわち、イエメンは中東の最貧国であり、3月以来、戦争で状況は悪くなっている。

 イエメン人は2012年2月、マンスール・ハディを大統領に選び、明るい未来を希望したが、イランが支援するホーシー民兵が正統政府を追い出し、多くの人権侵害をし、その未来をめちゃくちゃにしている。

 サウジ主導の国際的連合とイエメン国軍は、不法な支配から国を解放しようとしている。7月、アデンをホーシー派から奪取、今はそこに正統政府が暫定的にいる。湾岸諸国の寛大な援助もあって、人道支援物資の配給、学校や病院の再開、電力の供給が行われている。

 復興への道は領域支配の回復から始まる。イエメン国軍と連合軍は、首都サヌアの入り口に当たる北部地方マリブまで進軍している。我々は首都を奪還、国に正統性を回復するだろう。ホーシー派は4月14日付の安保理決議に従い、正統政府を承認し、不法に奪取したすべての領土を返還することでこれ以上の流血を避けることができる。

 世界は民間人などの犠牲者を懸念している。我々は民間人を犠牲にしないように努力しているが、ホーシー派は人間の盾を作り、文民地域に隠れ家や武器を置いている。

 我が国は国連憲章、特に内政不干渉の原則が守られるのなら、イランを含むすべての国と良い関係を持ちたいと考えている。しかしテヘランは、ホーシー派との関係を続けるのか、イエメンの正統政府と取引するのか、選択しなければならない。

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