2024年4月20日(土)

家電口論

2015年12月18日


●掃除機メーカーとしての心遣い

本体のスィッチ、及びダストボックスは、フタを開けると見える

 さて、掃除の次のポイントは、ゴミを確実に吸い取ることです。この時のゴミの意味は、単なるホコリではありません。「アレルゲン物質まで」です。アレルゲン物質とは、どの家に必ずいる、チリダニのフン、脱皮カス、死骸です。基本、眼に止まらない大きさで、「キレイなカーペット!」と思っても、顕微鏡で見るとアレルゲン物質が多数あったと言うことも、良くあることです。

 ちなみに、医療では喘息などの予防のためには、1平方メートルあたり20秒以上掃除機を掛けることが推奨されています(「喘息 予防・管理ガイドライン 2012」による)。

 しかし実際の所、それでは時間が掛かりすぎるので、家事が前に進みません。で、出てくるのが、ロボット掃除機です。パナソニックはRULOに、ハウスダストセンサーを搭載。ハウスダストを取り去るまで、丁寧に往復を繰り返しお掃除します。これは病弱な人に取ってありがたい機能です。

 病弱な人、特に呼吸器に難がある場合、ホコリが舞う掃除は苦手な家事となります。それに対し、ホコリが溜まりやすい隅までしっかり掃除してくれる上に、ハウスダスト(アレルゲン)が多いところは、それを取り去るまで丁寧に掃除をしてくれる。このことからも、お掃除ロボットに掃除をさせるのは、プラスと考えるべきでしょうね。

 実際、パナソニックは、「掃除機メーカーが、ロボット掃除機を出す限り、中途半端な掃除は許されない」という思いで作り上げたそうです。

●ナビはラウンドランダム型で正確

底面。2つブラシとなっている

 パナソニックのRULOですが、ナビはデジカメを使っていません。一番始めに部屋の端&隅を走行しキレイにしてから、部屋の真ん中はランダム走行で対応する、ラウンド ランダム型と呼称されるナビです。

RULOは、掃除するフロア全体を一部屋に見立て、ラウンド ランダム型ナビで、最大30畳まで掃除します。今回、壁で仕切られた8畳と6畳間で、その二間が短い廊下でつながっているというちょっと複雑な間取りでテストしましたが、全く問題ありませんでした。軽い動きと共に、的確に掃除をしてくれました。

 また、RULOの組み立てラインも見学させて頂きましたが、全数、元の位置に戻ってくること確認するなど、丁寧な走行検査が行われていました。ナビはロボット掃除機の生命線の一つですから、念には念を入れているとのことでした。

 パナソニック「RULO」の魅力は、ルンバと違うアプローチ、「新しい形」にあります。形を変えないからこそルンバが進化できたのなら、その形を見直すことで独自進化を遂げることができたと言えます。


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