「子縁」でつながる秋津地域のお父さん 

2016年1月11日

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岸 裕司 (きし・ゆうじ)

秋津コミュニティ顧問

1952年東京生まれ。広告・デザイン会社の(株)パンゲア代表取締役、習志野市立秋津小学校PTA会長時に秋津コミュニティ創設、会長を経て現在顧問兼秋津小学校コミュニティルーム運営委員会顧問。文部科学省委嘱コミュニティ・スクール推進員、学校と地域の融合教育研究会副会長、埼玉大学・日本大学非常勤講師、ほか。著書に『「地域暮らし」宣言』『学校を基地にお父さんのまちづくり』(ともに太郎次郎社エディタス)、『学校開放でまち育て』(学芸出版社)など。

 明けましておめでとうございます。この連載も丸3年、36回目となりました。

秋津小学校の校庭に咲いた花(筆者撮影)

 で、秋津のこれまで紹介した学校と地域住民との協働・融合の在りかたは、急速に普及しつつあります。そんな話を今回、お届けします。

国が推進するコミュニティ・スクール

 いま国は、通称「コミュニティ・スクール」と呼ぶ、保護者や地域住民などが委員となり「地域に信頼される開かれた学校」や「地域とともにある学校」を目指した学校運営改革に取り組んでいます。

 コミュニティ・スクールに自治体から指定された公立学校は、昨年4月現在で44都道府県内の2,389校(幼稚園95、小学校1,564、中学校707、高等学校13、特別支援学校10)に及んでいます。

 そして、国(文部科学省が所轄)が5年前にたてた目標は、今年2016年度中までに、コミュニティ・スクールの数を全公立小中学校の1割に相当する約3,000校まで拡大することです。

 この目標を定めた5年前から、私はコミュニティ・スクール推進員(通称:CSマイスター)の委嘱を文部科学省から受けています。

 CSマイスターは、コミュニティ・スクールを導入・検討しようとする教育委員会や学校等に文部科学省から派遣され、私のように秋津小学校でのコミュニティ・スクール導入時に委員として経験した者や実践経験のある元校長や教育長などが継続的できめ細かな支援・助言にあたります。

 CSマイスターは本年度33人いますが、プロフィールは文部科学省の以下のHPで紹介されています。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/community/kikaku/detail/1319902.htm

コミュニティ・スクールとは

秋津小学校コミュニティルーム前で木工教室に参加する父子(筆者撮影)

 ところでコミュニティ・スクールは、2004年に改定した「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第47条の5に規定された「学校運営協議会(通称:コミュニティ・スクール)」が置かれた学校を指します。

 コミュニティ・スクールの委員は、保護者(PTA役員や経験者)や住民(自治会長など)・学識経験者や自治体職員などですが、当該自治体から任命される身分は特別職公務員(地方議員と同じ身分)です。ですからその責任はとても重いのです。

 コミュニティ・スクールの委員会の主な役割は、このようなことです。
・校長が示す学校運営の基本方針の承認(法律で必須事項)
・学校運営に関する意見(法律で任意事項)
・教職員の任用に関する意見(任意事項)

 などのほか、
・学校支援活動等の総合的な企画・調整、学校関係者評価の基本方針の検討など、学校運営に関する全体的な協議を行います。

 法律で「承認」が必須事項に規定された「校長が示す学校運営の基本方針」が仮に委員会で承認されなければ、校長は承認されるまで練り直さなければなりません。

 このような権限が保護者や住民に法律で特別職公務員の身分が与えられたこととともに、明治5年の学校教育制度が始まって以来の画期的なことなんです。

 まあ、簡単に言えば、「どこの学校もコミュニティ・スクールになり、これまでなんでもかんでもアナタ任せにしてきた保護者や住民が義務と責任を持って学校運営をしてください」との施策なんです。

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