BBC News

2016年1月27日

米西海岸北部オレゴン州のマラール国立野生動物保護区の建物に武装勢力が立てこもっていた問題で、米連邦警察(FBI)とオレゴン州警察は中心人物を含む5人を逮捕したほか、銃撃戦で1人が死亡したと発表した。

アモン・バンディ容疑者(40)を中心とする右派武装勢力は今月2日、土地の使用をめぐり政府が牧場関係者を拘束したことに抗議し、野生保護センターの建物を占拠した。バンディ容疑者の父親は2014年にネバダ州で放牧権をめぐり、反政府活動家たちと連邦政府職員が衝突した事件に関わっていた。

FBIによると、容疑者は兄や仲間3人と共に、高速道路395線の信号で逮捕された。ほかにグループに関係する男性2人も、オレゴン州内で別途逮捕された。容疑はいずれも、連邦政府職員に対して暴力や脅しによる公務執行妨害を共謀した疑いという。

FBIとオレゴン州警察は、「マラール国立野生動物保護区の武装占拠に関与した複数の人物を逮捕するため、強制行動を実施した。逮捕時に発砲があった」と合同で発表した。

声明はさらに「連邦警察の容疑者だった人物1人が死亡した。検死官事務所による身元特定までは、その人物について情報を公表しない。別の人物は軽傷を負い、治療のため地元病院に搬送された。この人物は逮捕され、現在拘束下にある」と説明した。

地元紙オレゴニアンによると、バンディー容疑者たちは州内の地域集会に登壇者として招かれており、会場へ向かう途中で警察に止められた。銃撃戦になり1人が死亡、1人が負傷したという。

「いざとなれば暴力沙汰に」<解説>ジェイムズ・クック、BBC西海岸特派員

オレゴンの雪原では建物占拠が数週間にわたり続くなか、武装勢力の幹部たちに同情する声も多少はあった。小さいバーンズの町では、連邦政府の「邪魔」を嫌う民兵組織の言い分は理解できるという人が多かった。

オレゴン州ハーニー郡の牧場主たちの間で、首都ワシントンの連邦政府の評判は良くない。自分たちの暮らしぶりを尊重しようとしないというのがその理由だ。しかし、アモン・バンディー容疑者と仲間たちのやり方に対する反発もあった。

武装した民兵が食料品などの調達のために自分たちの町を出入りする様子は、住民を不安にした。FBIの存在も同様だった。バーンズの人たちは繰り返し、町を出ていくよう武装勢力に要求した。それと同時に、あからさまな不法行為になぜ見て見ぬふりをするのかと捜査当局も批判の対象となった。

緊迫した空気はここ数日悪化しており、オレゴン州のケイト・ブラウン知事はホワイトハウスに、事態終息に向けて連邦政府の行動を求める書簡を送っていた。しかし双方とも厳重に武装した状態なだけに、いざとなれば暴力沙汰に展開する可能性は常にはらんでいた。

(英語記事 Oregon armed protest leader Ammon Bundy seized in deadly clash)

提供元:http://www.bbc.com/japanese/35416602

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