BBC News

2016年2月3日

米大統領選の候補指名争いが1日、アイオワ州の両党党員集会で本格的に始まった。共和党では、保守派のテッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出)が勝利し、事前の世論調査でリードしていた実業家ドナルド・トランプ氏を下した。一方の民主党は、ヒラリー・クリントン前国務長官がバーニー・サンダース上院議員(バーモント州選出)と大接戦になり、ほぼ引き分けとなった。

今後も各州で予備選・党員集会が実施され、夏に予定される党大会で両党の候補が正式指名された後、ようやく11月の本選に臨む。残る道のりはまだ長いが、各候補がどんな政権を目指しているのか考えるのに早すぎることはないだろう。各候補の主要政策、有力ブレーンなどをまとめた。

テッド・クルーズ上院議員

共和党の有力者たちが、トランプ氏の政治思想をよく知らないと心配するのとは対照的に、クルーズ氏の場合は、はっきりし過ぎているのが懸念点だ。クルーズ氏にとっては党に対する忠誠よりも、イデオロギーが優先する。もし当選すれば、現代で最も保守的な米大統領になるだろう。

誰を閣僚にしたいかクルーズ氏はあまり語っていないが、国土安全保障長官にアラバマ州のジェフ・セッションズ上院議員を任命する可能性に言及したことがある。また現在は候補指名を争うマーコ・ルビオ上院議員に、閣僚ポストを提案したいと述べていた。

クルーズ氏は、共和党内に多くの敵を作っているが、政治団体や右派のシンクタンクから人材を探すことはできる。

ただ、閣僚の人数は今より少なくなるかもしれない。同氏はエネルギー、商務、教育、住宅都市開発の各省を廃止すると言っているからだ。さらに税率を一律にし、内国歳入庁を廃止することも主張している。

主要政策: 所得税を一律10%に。イランとの核合意の破棄。オバマ大統領による医療制度改革の巻き戻し。

ドナルド・トランプ氏

トランプ氏が当選すれば、公職や軍の要職を務めたことがない米国史上初めての大統領になる。

トランプ氏はサラ・ペイリン元アラスカ州知事が閣僚入りする可能性について触れており、投資家のカール・アイカーン氏が財務長官の候補だと語っている。さらにゼネラル・エレクトリックのジャック・ウェルチ元最高経営責任者(CEO)やカリスマ投資家ウォーレン・バフェット氏を経済顧問に任命したい考えを示したことがある。

主要政策: 不法移民の抑止。国境管理の強化。中国との貿易でもっと強腰に。

マーコ・ルビオ氏

共和党のエスタブリッシュメントとのつながりが強いルビオ氏の政権では、過去の共和党政権の顔が多く復活しそうだ。

ルビオ氏の外交政策アドバイザーは特に共和党のベテランが多く、ロバート・ケーガン氏やジョージ・W・ブッシュ政権メンバーのエリオット・エイブラムス氏、スティーブン・ハドリー氏などが名を連ねる。

主要政策: 軍予算の増額。高等教育の「現代化」。オバマ政権が進めるキューバとの国交正常化の停止。

ヒラリー・クリントン氏

クリントン氏はオバマ政権で国務長官を務め、その前の民主党政権では大統領夫人、ファースト・レディーで、知名度は抜群だ。

経済政策のブレーンとしては、連邦準備制度理事会の副議長だったアラン・ブラインダー・プリンストン大学教授がまず挙げられる。クリントン氏の選挙対策本部を率いるジョン・ポデスタ氏は、オバマ大統領の顧問やクリントン政権時の大統領首席補佐官を務めた経験がある。

クリントン氏は昨年6月、「4つの戦い」が政権の主要政策になると語っている。その4点とは「ごく普通の米国人」のための経済、米国の安全保障、強い共同体、政治の機能不全の解消だ。

先月17日の討論会では、クリントン氏は就任後の100日間に取り組む優先事項として、雇用創出とインフラ整備、最低賃金の引き上げ、男女の賃金格差の解消、処方薬の価格引き下げを含む医療制度改革の拡充を挙げた。

主要政策: 犯罪司法制度の改革。大学の学費負担の軽減。包括的な移民制度改革。

バーニー・サンダース氏

サンダース氏が自分の政権に誰を入れたくないのかは、はっきりしている。

サンダース氏は昨年7月のインタビューで、「私の内閣はウォール街の代表に独占されたりしない」と語った。

同氏は、エコノミストのポール・クルーグマン氏やクリントン政権で労働長官を務めたロバート・ライシュ氏、コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授のような人物を経済アドバイザーとして招聘したいとしている。

就任後100日間に実施する政策として、医療の国民皆保険、最低賃金の15ドルへの引き上げ、インフラ整備への投資拡大を挙げている。

主要政策: 富裕層への課税強化。巨大金融機関の解体。大学の無料化。

提供元:http://www.bbc.com/japanese/35470423

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