2024年4月20日(土)

WEDGE REPORT

2016年2月24日

 ブルームバーグ氏は「ヒラリーが民主党候補となった場合は立候補しない」と以前から表明していた。元ニューヨーク選出上院議員と市長という間柄で、お互いを知り尽くしている感のあるヒラリーとの対決は避けたかったためだ。しかし、候補がサンダース氏とトランプ氏となれば、ブルームバーグ勝利の確率はおおいに高まる。

 ブルームバーグ氏はトランプ氏を上回る億万長者であり、全米で最も重要な都市であるニューヨーク市長を2期務め、その手腕は高く評価されている。米国では大統領、副大統領、上下両院議長に次ぎ、ニューヨーク知事と市長が重要なポストとされる。もともと共和党からはブルームバーグ待望論が高かったが、民主党から共和党に鞍替えした過去を持つ同氏は独立候補として立候補する考えを持つ。

億万長者2人と『貧乏人』の戦い

 しかしそうなっても、今度は「億万長者2人と『貧乏人』の戦い」で、サンダース氏へのヒスパニック、黒人からの支持を強固にする結果になる、という予測もある。遅すぎる選挙への参入はブルームバーグ氏にとって有利には働かない、という見方だ。

 政策が「浮世離れしている」と批判されるサンダース氏だが、8年前のオバマ氏よりも「チェンジ」項目は多い。何より、政治家として「信頼できる人間」というイメージは非常に大きい。もしスーパーチューズデー後にもサンダース氏が接戦で生き残っていたら、サンダース大統領誕生の可能性は大きく前進する。


  
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