核交渉主導も“反米”のハメネイ
米国はイランにどう向き合うべきか


世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察するコラム。

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元米国務次官で、現在ハーバード大学ケネディスクール教授のニコラス・バーンズが、1月18日付のニューヨーク・タイムズ紙で、イランとの核合意の長期的利益を実現するためには、米国は、イランに対する関与と抑止のバランスを取り続けなければならない、と述べています。論説の要旨は以下の通りです。

iStock

道のり険しい米・イラン関係正常化

 イランとの核合意は、中東での大規模戦争を防いだこと、イランの核開発を大幅に遅らせること、外交交渉が成果を上げたことなどで意義深いが、米・イラン関係の正常化への道のりは遠く、険しい。米国は2つのイラン政府に対処しなければならない。最高指導者のハメネイは対米不信感が根強く、革命防衛隊は、イランの安全保障戦略に大きな影響を持っている。弾道ミサイルの実験、イエメンでのホーシー派、レバノンのヒズボラ、アサド政権の支援は、革命防衛隊の仕業である。

 オバマ大統領がイランの弾道ミサイル実験に対し制裁を発動したことは正しい。彼はさらに、イランのシリアにおける行動を制限するため、傷ついたイスラエルとサウジとの関係の修復に努めるべきである。

 大統領選挙の年にこの問題に対処するのは難しい。共和党指導者の一部が核合意への反対を取り下げ、その実施に協力することを望むのは無理だろうか。より多くの民主党員が、イラン問題への強い対処を支持するであろうか。

 米国が本年と来年、イランから大きな戦略的挑戦を受けるのは確かである。

 米国はイランに対する関与と抑止のバランスを取り続けなければならない。

出 典:Nicholas Burns‘Talk to Tehran, but Talk Tough’(New York Times, January 18, 2016)
http://www.nytimes.com/2016/01/19/opinion/talk-to-tehran-but-talk-tough.html?mtrref=undefined&assetType=opinion

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