BBC News

2016年2月25日

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デイブ・リー 北米テクノロジー担当記者

アップル社のティム・クック最高経営責任者(CEO)は24日夜放送のテレビインタビューで、テロ容疑者のiPhoneロック解除に協力を求めた連邦捜査局(FBI)の要請を断ったことについて、FBIの対応を批判した。昨年12月に米カリフォルニア州で起きた乱射事件について、FBIは容疑者のiPhoneのデータを入手しようとしている。

クックCEOは米ABCニュースに対し、FBIの要請を自分が最初に知ったのは報道を通じてだったと述べ、「それは進行手続きとしてこの件にふさわしくない。この国にとってこれほど重要なことに、そういう方法で対応すべきではない」と批判した。

これに対して捜査関係者はBBCに対して、クック氏の言い分は「まったく事実と異なる」と反論。捜査当局はアップル社の法務担当に「真っ先に連絡した」という。

FBI報道官は、クック氏の発言についてコメントを控えると答えた。

一方で米紙ニューヨーク・タイムズによると、アップル社はFBIが提案しているロック解除方法が通用しなくなるよう、iPhoneの仕様変更に着手したという。

サンバーナディーノ郡の乱射事件で、サイード・ファルーク容疑者と妻タシュフィーン・マリク容疑者は14人を殺害した疑い。

FBIはアップルに対して、ファルーク容疑者のiPhoneのロックを無効にするよう求めている。

これについてクック氏はインタビューで、FBIは「がんのようなソフトウエア」の開発を求めてきたに等しいと反発。

クック氏はインタビューで「市民の安全は非常に大事だと思っている。それと同時に、人々のデータ保護も非常に大事だ。後者よりも前者を重視すれば、大勢の人をとんでもない危険にさらすことになる」と指摘した。

将来的な攻撃を予防するための捜査を、アップルが妨害することにならないか、その心配はないかという質問には、「物事には、難しいものがある。正しいものもある。両方のものもある。これは両方のケースだ」と答えた。

FBIは、アップル社が今回の件で個人情報保護の危険性を過剰に強調しているという立場だ。ジェイムズ・コーミー長官は、あらゆるアップル製品への「裏口」を作ったりしない形でファルーク容疑者のiPhoneのロックを解除できる技術をアップルは持っているはずだと述べている。

米国市民の反応は様々だ。ピュー研究所の世論調査によると、回答者の過半数がFBIを支持しているが、スマートフォン利用者の間ではアップル社の支持が増えている。イプソスによるロイター通信の世論調査では、FBIが裏口を使って「iPhone利用者を監視」するのではないかと回答者の55%が懸念しているという。

(英語記事 Apple boss Tim Cook hits back at FBI investigation)

提供元:http://www.bbc.com/japanese/35657045

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