BBC News

2016年2月25日

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香港のテレビ局TVBが22日のニュース番組で、中国本土で使われる「簡体字」の字幕を流したことから、1万件以上の苦情が寄せられた。香港では「繁体字」が使われる。

問題となったのはTVBが毎日夕方に放送する40分のニュース番組。番組内では広東語ではなく、中国本土のいわゆる中国語(北京語)が使われている。

TVBは簡体字の使用について、香港は国際都市だからと理由を説明。「この組み合わせで、視聴者により多くの選択肢を提供する。様々な視聴者の多様な要望に応えることができる」とコメントを発表した。

中国国営・人民日報は社説で「簡体字に対してあまり神経質になりすぎないように」と香港の人たちに呼びかけ、「繁体字か簡体字かの論争に政治色を持ち込み、敵対心で汚染してしまうと、説明のしようがない対立をもたらすだけだ」と付け加えた。

2014年には民主化要求デモが長期間にわたり続いた香港では、中国本土の社会的・政治的影響力の拡大に対する反発が強まっている。

今月初めには下町文化の一部と受け入れられてきた旺角(モンコック)地区の無許可屋台を当局が撤去しようとした際、抗議行動が暴力沙汰に激化した。

香港の自主独立を目指す「本土派」グループの活動家が数人、暴動関係の罪で逮捕・起訴されている。「本土派」は香港の自治権拡大を求めるほか、中国政府が香港の地域としての独自性を薄めようとしていると受けとめ、これに反発している。

香港の人たちにとって、自分たちのアイデンティティーの根幹をなすものとして中国語の使い方ほど大事なものはないかもしれない。香港では広東語を話し、繁体字を使うのだ。

だからこそ、ゴールデンタイムのニュース番組が簡体字を使い始めたことが、これほどの反発を買ったのだ。たとえ番組が広東語ではない中国語の放送だったとしても。

民主化運動派のクローディア・モー議員は、TVBに抗議文を送った。テレビ局は何の規則違反も冒していないと認めた上で、簡体字字幕の導入は明らかに、香港を中国本土の一都市に変えてしまおうという計画の一環だと指摘する。

「町を殺したければ、まず真っ先にするのは、その言葉を殺すこと」と議員は私に語った。

モー議員をはじめとする活動家たちは、今の時点で抗議しておかなければ、ほかのテレビ番組でも同じことが起きると考えている。

(英語記事 Hong Kong outrage over Chinese subtitle switch)

提供元:http://www.bbc.com/japanese/35657116

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