BBC News

2016年2月26日

オバマ米大統領は25日、内戦が続くシリアにとって今後数週間が決定的に重要だと述べた。シリアでは27日午前零時から2週間の停戦が実施される予定となっている。

国務省で国家安全保障担当補佐官らとの会合を終えたオバマ大統領は、すべての関係勢力が敵対行為を停止すべきで、これには空爆も含まれると指摘し、ロシアに警告した。

大統領は、もし2週間の停戦がうまくいけば、シリアの混乱や戦闘を終わらせる最初の一歩になると述べた。また、過激派組織「イスラム国」(IS)打倒をあらためて約束。ISについて「カリフ制国家ではなく犯罪組織だ」と語った。

さらに、敵対行為の停止が成功するかどうかはシリア政府、ロシアとその同盟国が約束を守るかにかかっているとし、「今後の何日かが決定的に重要で、世界が注視している」と述べた。

ロシアのラブロフ外相は先に、ロシアが停戦を順守すると表明している。

オバマ大統領は一方で、反体制派同士の対立や対IS作戦が続く状態では、戦闘がすぐ終わるわけではないと指摘した。

また、シリアのアサド大統領の退陣が内戦終結には不可欠だとしたが、ロシアやその同盟国と米国との間では、この点で「大きな意見対立」があると認めた。

オバマ大統領は「自国民に何年間も野蛮行為を繰り広げたアサドが政権から退かない限り、多くの人は戦闘を止めないだろう」と語った。

オバマ大統領は、ISとの戦いに進展があったとしたが、ISを完全に打倒するためにはシリア内戦の終結が必要だと述べた。

このほか主な発言は以下の通り。

・ISは昨年夏以来、シリアやイラクで一度も攻撃作戦に成功したことはない。

・ISの支配地域は40%減少している。

・ISに参加する外国人戦闘員の数は減少している。

オバマ大統領は、「ISがカリフ制国家ではなく、犯罪組織だということに気づく人が増えている。ISは人心を掌握していないし、守勢に立たされている」と述べ、「最終的には、大勢の人の安全と尊厳への希求を前にしては、ISの残虐性など相手にならない」と強調した。

シリア反体制派の最大組織「高等交渉委員会(HNC)」は、政府側の姿勢を試すため2週間の停戦に参加する用意があるとしている。

ただしHNCは、ロシアとシリア政府が、ヌスラ戦線と協力する反体制派勢力を攻撃し続けるとの懸念を示した。ISに加えて、イスラム教聖戦(ジハード)主義集団のヌスラ戦線は敵対行為停止の対象から除外されている。

シリア北部のトルコ国境付近を支配地域とするクルド人武装勢力の人民防衛隊(YPG)は25日に停戦順守を表明した。ただし、攻撃を受けた場合には反撃するとしている。

一方、シリア問題担当のスタッファン・デミストゥラ国連特使は、スイス・ジュネーブのシリア和平協議の再開時期について26日に発表するとしている。

(英語記事 Syria conflict: Obama says next few weeks 'critical')

提供元:http://www.bbc.com/japanese/35666209

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