BBC News

2016年2月29日

停戦発効から2日目に入ったシリアで、国連は今後5日間で包囲状態にあるシリア市民約15万人に支援物資を届ける予定だ。

国連は、交通が困難な状態にある推計約170万人のシリア市民への援助を3月末までに行う準備があるとしている。

シリア各勢力と関係国が合意した敵対行為の停止は、27日午前零時に発効した。しかし、シリア政府と反政府の双方とも、一部で攻撃が続いていると非難している。

反体制派の最大組織「高等交渉委員会」(HNC)は、国連や主要国に一部での合意不履行を非難する公式文書を送ると表明。ただし、「ところどころに」違反が見られるものの、「人々が安堵し、安全で、恐怖から解放されたことは前向きな動き」だと評価した。

ロシアも一部で違反があったと非難しているが、「全体としては、シリアの停戦は実施されている」とした。

シリアのおける国連人道支援活動の調整担当、ヤコブ・エルヒロ氏は、停戦が「シリアの人々にとって、持続的な平和と安定を得る過去5年間で最大の機会」だと述べた。

国連は停戦期間中に、餓死者が出ているとされる首都ダマスカス近郊の町マダヤなどに食料や水、医薬品を届ける予定。国連は支援を拡大するには各勢力の承諾が必要だとしている。

国連は先週、シリア東部で過激派組織「イスラム国」(IS)に包囲された町デイル・アルズールへ支援物資の空輸を試みたものの失敗している。一部物資が破損したり、紛失したほか、投下された地点に人がいなかったことが原因。

国連は50万人近くが包囲された状態にあると推計している。

敵対行為の停止は、敵対する勢力をそれぞれ支援するロシアと米国の間で合意した計画に基づいている。ISとアルカイダ系勢力のヌスラ戦線は合意から除外されている。

英国に本拠を置く「シリア人権監視団」はシリア北部のアレッポで空爆攻撃があったと指摘したが、どの勢力が実施したのかについては明言しなかった。

西側諸国は、アサド政権を支援するロシアが穏健な反体制派を攻撃していると非難しているが、ロシア政府は国連が指定したテロリスト集団のみを攻撃対象にしていると主張している。

敵対行為の停止がいずれ正式な停戦につながることが期待されている。

国連のシリア担当特使スタファン・デミストゥラ氏は、もし停戦が「大方守られる」ならば、3月7日にシリア和平協議が再開されると述べている。

(英語記事 Syrian war: UN to expand aid amid partial truce)

提供元:http://www.bbc.com/japanese/35684400

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る