BBC News

2016年3月1日

英仏海峡近くのフランス・カレーにある「ジャングル」と呼ばれる移民キャンプで2月29日、掘っ立て小屋などの解体を始めた当局と移民の間で衝突が起きた。

移民たちの投石を受けて警官が催涙ガスを使用。少なくとも12の掘っ立て小屋に火が放たれた。解体チームはキャンプの南側で作業を進めたが、人が住んでいる建物は放置した。

フランス政府はキャンプの住民を難民収容施設に移動させようとしているが、住民の多くは英国への移住を希望しており、多くの場合、渡航業者の助けを借りて海峡を越え、英国への非合法入国を試みる。住民は主に中東、アフガニスタン、アフリカからの移民で占められている。

住民は政府に指紋を採取され、フランス国内で難民申請するよう強制されるのを恐れている。

当局者は、今回の強制退去で影響を受けるのは1000人程度だとしているが、支援団体は「ジャングル」の住民はもっと大勢いると主張している。

鉄の棒を振り回し

現地で取材するBBCのアンナ・ホリガン記者によると、移民たちの抗議活動は29日夜も続き、カレー港に向かう高速道路にも広がった。

フランスの現地メディアによると、約150人が高速道路に飛び出し、車を止めようとした。何人かは鉄の棒を振り回していたという。その後、武装警官が移民たちをキャンプ内に押し戻した。

29日にはキャンプ内で約100戸が解体された。放火された小屋の消火には放水銃が使われた。解体チームは1日も作業を続ける予定。

警察によると、暴動で少なくとも4人が逮捕された。逮捕者の中には英国から来た活動家も含まれるという。

当局者は、移民たちがキャンプ北部にある暖房付きコンテナに移動できると説明している。1500人が収容可能だという。また、フランス国内にある同様の設備が利用できる上に、そこで難民申請も可能だとしている。

しかし、住民の多くはカレーを離れることに慎重だ。

アフガニスタンから来たハヤト・シラトさんはAP通信に対し、「イギリスに行くのがみんなの希望だ」と語った。「だから、『ジャングル』の一部を壊すのは解決策にならない」。

数字で見る「ジャングル」

・住民数についてはさまざまな情報がある。カレー市当局は3700人としている一方、支援団体の「ヘルプ・レフュジーズ」は5497人としている。

・キャンプ南部で立ち退きを余儀なくされる人の数は推計800~1000人だが、一部には3455人いるとの指摘もある。

・ヘルプ・レフュジーズによると、立ち退き対象者に含まれる女性の数は205人、子どもは651人。子どもには大人の付添いがいない423人が含まれる。

・パ・ド・カレー県のファビエンヌ・ブシオ知事によると、カレーに住む移民を2000人以下にすることが長期的な計画。

(英語記事 EU migrant crisis: Clashes as France clears Calais 'Jungle')

提供元:http://www.bbc.com/japanese/35693812

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