世界の記述

イランの国際社会への復帰で接近するイスラエルとアラブ諸国

畑中美樹 (はたなか・よしき)  国際開発センター エネルギー・環境室研究顧問

富士銀行、中東経済研究所などを経て現職。著書に『オイルマネー』(講談社現代新書)、『中東湾岸ビジネス最新事情』(同友館)ほか。

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日本国内ではなかなか報道されない、世界各国のおもしろニュース。これを読めば、日本の良さや悪さが浮かび上がってきます。

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 周知のようにイスラエルは昨年11月27日、アブダビにある国際再生可能エネルギー機関(IRENA)の中に外交施設と同水準の代表団事務所を開設することを明らかにした。

 現時点では同代表事務所がアラビア半島におけるイスラエルの唯一の事務所となる。同国は以前オマーンとカタールに貿易事務所を開設していた。しかし、オマーン事務所はインティファーダの激化により2000年に閉鎖され、カタール事務所も08年から09年にかけてのイスラエル軍のガザ侵攻後に閉鎖された。

イラン核合意に反対する

 イスラエルに関する著作もある政治評論家のヨシ・アルファー氏は今回の動きについて「イスラエルとGCC諸国はイラン核合意に反対すると共に、シリア及びイエメンを含む地域紛争へのイランの関与に懸念を表明してきた」「私はGCC諸国のどこかがいっそう開放的な関係づくりに踏み出しても驚かない」と述べ、双方の接近を必然的な動きと分析している。

 ネタニヤフ・イスラエル首相は折に触れ、イランとイスラム過激派と言う共通の脅威に直面するイスラエルとGCC諸国には特異な一致点があると発言していた。イスラエルがどのような次の手を打ってくるのか注視したい。
 

  
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畑中美樹(はたなか・よしき)

国際開発センター エネルギー・環境室研究顧問

富士銀行、中東経済研究所などを経て現職。著書に『オイルマネー』(講談社現代新書)、『中東湾岸ビジネス最新事情』(同友館)ほか。

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