日本人起業家には何が足りないのか?

マレーシアで成功収めたドイツ人起業家に学ぶ


宮崎学 (みやざき まなぶ)  ベンチャーキャピタリスト

IMJ Investment Partners, Principal。2011年に株式会社電通に入社。以来、一貫してデジタル・マーケティング業務に従事。大手通販企業や金融機関のクライアント担当として、デジタルメディアを活用したマーケティング戦略立案と、事業成長にコミットした広告運用を得意とする。2015年、IMJ Investment Partnersに参画。ASEAN各国の投資案件発掘に加え、投資先の経営支援を行う。日本企業のアジア進出支援、アジアベンチャーの日本進出支援も担当。筑波大学にて学士(国際関係学)、東京大学にて工学修士(技術経営戦略学専攻)を取得。

※IMJ Investment Partnersは、シンガポールを拠点に、東南アジア全域で活動するベンチャーキャピタルです。本連載、並びにIMJ Investment Partners へのお問い合わせ・ご要望はこちら

ASEANスタートアップ最前線

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1986年生まれ――今年で30歳を迎える歳だ。日本のスポーツ選手ではダルビッシュ、芸能界では亀梨和也や篠田麻里子が有名だ。「人材豊富」と言われる86世代――実は、こちら東南アジアのスタートアップにおいても猛者がたくさんいた。その中の一人がTim Marbach。マレーシアに住むドイツ人だ。現在、Asia Venture Groupというベンチャービルディングタイプの投資会社を経営しながら、優れたスタートアップをいくつも立ち上げている。

Tim Marbach氏

 良き友人でもあり、良きライバルでもあるTimに、私は今回インタビューをお願いしてみた。ドイツ人の彼が、いかにして富を創り、なぜ、マレーシアに渡り、今もなお新たなチャレンジに挑み続けるのか。彼の起業家精神に迫る。

ドイツの片田舎から名門校に進学

 Timは、産まれが裕福だったわけではない。ベルリンから離れた郊外の町で、教師の母、そしてエンジニアとして働く父の下、ごく普通のドイツ家庭の一人として産まれた。決してインターナショナルな環境ではなく、ドイツ郊外というドメスティックな環境で育った。私が、何が起業家精神を形作ったのか? と聞くと、彼は、町の特性と宗教の影響が大きい、と答えた。

 ポルシェにフォルクスワーゲン、BMW――ドイツは言わずもがな欧州最大の工業国家だ。Timが産まれた町も、工業都市だった。「何か新しい物を創る」という考え方は、町中に根付いているという。加えて、Timはプロテスタントを信じる家庭に生まれた。幼少の頃より、「一生懸命取り組んだ人は必ず報われる」と教えられたという。

 高校時代は、勉強に勉強を重ね、ドイツ国内では最も優秀な経営学を教えるというOtto Beisheim School of Managementに進学する。男子9割、女子1割というほぼ男子校な環境でビジネスの基礎を学んだ。ここで彼は、将来のビジネスパートナーとなるKai Kux(現在Asia Venture GroupのManaging Director)と出会う。といっても、在学時は、起業への意欲はそこまで強くなかったという。投資銀行に就職してアメリカでMBAでも……というビジネスエリートにありふれたキャリアを考えていた。

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宮崎学(みやざき まなぶ)

ベンチャーキャピタリスト

IMJ Investment Partners, Principal。2011年に株式会社電通に入社。以来、一貫してデジタル・マーケティング業務に従事。大手通販企業や金融機関のクライアント担当として、デジタルメディアを活用したマーケティング戦略立案と、事業成長にコミットした広告運用を得意とする。2015年、IMJ Investment Partnersに参画。ASEAN各国の投資案件発掘に加え、投資先の経営支援を行う。日本企業のアジア進出支援、アジアベンチャーの日本進出支援も担当。筑波大学にて学士(国際関係学)、東京大学にて工学修士(技術経営戦略学専攻)を取得。

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