2024年4月23日(火)

イノベーションの風を読む

2016年3月15日

 建設・鉱山機械メーカーのコマツは、自社が販売した機械車両の稼働状況やコンポーネントの損耗状況についての情報を収集して分析し、オーバーホールの時期や部品の需要を予測している。それによって代理店によるサービスの質を向上し、部品供給のリードタイムの短縮や在庫の最小化そして物流の最適化を実現した。農業の分野においても、畑に設置したセンサーによって土壌の酸性レベルや温度などをモニタリングすることによって得られた情報をもとに、収穫高を上げるために必要な施策を講じるといった事例がある(図2)。


これらはテレメタリングと呼ばれ、IoTという言葉が生まれる前から多くの産業で用いられているモデルだが、特に無線通信やクラウドなどのインフラの発達によって、そのユースケースが拡大しIoT/M2Mなどと呼称されるようになった。

モノとモノが人の手を介さずに情報交換

 テレメタリングでは情報やその分析結果に基づいた判断や処理は人が行っていたが、今後はAI技術などによってクラウドで判断が行われ、モノとモノが人の手を介さずに情報交換や制御を行う本格的なM2M(Machine to Machine)が加速するだろう(図3)。


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