初期から晩年まで 若冲の傑作が勢ぞろい

東京都台東区・東京都美術館
2016年4月22日~5月24日


狩野直美(かのう・なおみ)
東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

今月の旅指南

全国各地で行われるお祭りや美術展、舞台、音楽会など、おもに和の心が楽しめる今月の催しを厳選してご案内いたします。(画像:iStock)

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伊藤若冲 《動植綵絵 群鶏図》
宮内庁三の丸尚蔵館蔵

 緻密でありながらユーモラスな画風で知られる「奇想の画家」伊藤若冲(じゃくちゅう)。生誕300年に当たる今年、動植物を色鮮やかに描いた花鳥画から、軽妙な筆遣いの水墨画まで、代表作約80点を集めた大回顧展が開催される。

 今回の展示の見どころとなるのが、若冲が10年の歳月をかけて描いた「釈迦三尊像」3幅と、「動植綵絵(どうしょくさいえ)」30幅だ。これら33幅は若冲が京都・相国寺に寄進したもので、明治時代に「動植綵絵」は皇室に献上され、現在に至っている。かつて、相国寺の重要な法要の際に、「釈迦三尊像」を正面に、「動植綵絵」を15幅ずつ両側に並べて飾ったことにちなんで、同様の形式で展示される。「釈迦三尊像」と「動植綵絵」の一挙公開は、東京では初めてとなる。

 このほかにも、若冲が画業に専念した40歳のときに描いた記念碑的作品「旭日鳳凰図(きょくじつほうおうず)」をはじめ、桝目描きの技法で生き物の楽園を描いた「鳥獣花木図屏風(ちょうじゅうかぼくずびょうぶ)」、釈迦入滅の場面を擬人化した野菜や果物で表現した水墨画「果蔬涅槃図(かそねはんず)」、そして晩年の大作「象と鯨図屏風」など、まさにすべてがハイライトといえる名品が集結する。時代を経ても色あせず、幅広い世代の人々を魅了し続ける若冲の画業に触れる、またとない機会となるだろう。

<開催日>生誕300年記念 若冲展 2016年4月22日~5月24日
<会場>東京都台東区・東京都美術館(山手線上野駅下車)
<問>☎03(5777)8600
        http://www.tobikan.jp/

*情報は2016年2月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2016年4月号より

 


 

 

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