海野素央のアイ・ラブ・USA

2016年3月16日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授、心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08~10年、12~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年及び12年の米大統領選挙においてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。著書に「オバマ再選の内幕―オバマ陣営を支えた日本人が語る選挙戦略」(同友館)など多数。

エスタブリッシュメント(支配層)に飽き飽き

 ミシガン州共和党テレビ討論会は、雪が降る中、デトロイトにあるフォックス劇場で開催されました。討論会の会場に入る白人女性のトランプ支持者は、怒りを込めて次のように語っていました。

ミシガン州共和党テレビ討論会の会場となったフォックス劇場(筆者撮影@ミシガン州デトロイト)

 「私はエスタブリッシュメント(支配層)に飽き飽きしています」

 このトランプ支持者は、エスタブリッシュメントのリーダーシップの欠如に強い怒りを覚えていました。今回の予備選挙では、トランプ候補は、明らかに有権者の中でも特に低所得者層の怒りに訴え、彼らのそれを引き出して利用する選挙戦略をとっています。

 「私は、国境の壁に賛成です。イスラム教徒の米国入国全面禁止については、テロリストのイスラム教徒のみ入国禁止に賛成します。イスラム教徒が、全員テロリストではありません」

 トランプ支持者の白人女性は上のように述べていました。

 トランプ支持者のある白人男性は、前の女性支持者よりも強硬でした。

 「私は、国境の壁に賛成しています。あなたは、自分の国に不法移民を入れたいですか」

 このトランプ支持者は、逆に筆者に問いかけてきたのです。

 「イスラム教徒の米国入国全面禁止にも同感です。あなたは、自分の国にテロリストを入れたいですか。答えは明確ですよね」

 この白人のトランプ支持者の男性は、トランプ候補の政策を固く信じていました。彼は、前の女性支持者とは異なり、イスラム教徒は全員テロリストであるというステレオタイプ(固定観念)を持っていたのです。

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