赤坂英一の野球丸

2016年3月31日

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 ドラフト1位で入ってくる新人には自信もプライドもある。周りが下手にあれこれいじろうとしてはかえって逆効果だ、と指摘する声もプロ野球界では根強い。しかし、元西武監督・渡辺久信(現シニアディレクター)にインタビューしたとき、彼は「今時の新人にはいくら教えても教え過ぎということはありませんよ」とこんなことを言っていた。

デジタルネイティブ世代

 「現代の新人は、ぼくたちが新人だった時代とは置かれている環境がまったく違います。彼らは子供のころから携帯電話やパソコンを使っていて、膨大な量の情報を収集してるでしょう。テレビやラジオしかなかったぼくらと違って、小さいときから情報の洪水の中で生きてる。そのおかげで、プロに入ってくる前から、高度な情報処理能力を身につけてるんですよ。おれだったら頭がグチャグチャになるほどの話をされても、彼らは自分の頭の中で、必要なものとそうでないものを短時間のうちに取捨選択できちゃう。個人差もありますけど、最近の新人はいくら詰め込んでも詰め込み過ぎということはないでしょう」

 逆に、「こちらからいちいち教えることはない」と首脳陣を感心させているルーキーもいる。DeNA・ラミレス監督は就任直後、「捕手には1球1球ベンチからサインを出す」と公言していたが、ドラフト4位の新人捕手・戸柱泰孝(NTT西日本)には「そんな指示をする必要はない。開幕戦からリードはずっと彼に任せているよ」と話していた。今後はプロの壁にぶち当たることもあるだろうし、スタメン落ちも経験するかもしれないが。

 なかなかの個性派に加えて、〝頭脳派〟も多い今季の新人、この中で何人が生き残れるのか。今季の大きな見どころである。

【編集履歴】
巨人・桜井は3月31日のDeNA戦に初登板、初先発でプロ初黒星。翌31日、再調整のため、登録抹消となった。

  
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