BBC News

2016年3月31日

»著者プロフィール

米大統領選で共和党の最有力候補となっている実業家ドナルド・トランプ氏は30日、人工妊娠中絶が違法となった場合には、中絶を受けた女性は「なんらかの処罰」を受けるべきだと述べたが、その後主張を転換した。

米ケーブルテレビ局のMSNBCが主催した市民集会「タウンホール」に出席したトランプ氏が述べたこの主張に対しては、非難の声が相次いだ。

トランプ氏はその後、主張を変え、中絶手術を行った人物のみが処罰されるべきだとしたが、「私は立場を変えたわけではない」と述べている。

トランプ氏は、一部の例外を除いて人工妊娠中絶の禁止を支持している。米国では、最高裁判所が1973年の「ロー対ウェイド判決」で中絶は合憲との判断を下している。

保守派は、トランプ氏が過去に中絶する権利を擁護したことがあると批判している。トランプ氏は一時民主党を支持していた。

中絶に反対するグループは、トランプ氏の今回の発言を極端だと非難。マーチ・フォー・ライフのジーン・マンチーニ代表は、「きょうのトランプ氏のコメントは、中絶反対運動とは完全にかけ離れたもので、中絶という、とても悲しいことを選択した女性からは、さらに距離がある」とし、「中絶反対派は絶対に、中絶をした女性を処罰したいとは思わない」と語った。

トランプ氏の女性をめぐる立場を頻繁に批判してきた民主党の最有力候補、ヒラリー・クリントン前国務長官は、トランプ氏の発言を受けて、「もうこれ以上ひどくはならないと思っていたところに、ぞっとするような、(トランプ氏について)多くを物語る発言だ」と述べた。

トランプ氏と共和党候補の指名を争うテッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出)は、「ドナルド・トランプが政策課題を真剣に考えていないのが、またもや明らかになった。注目されるためには何でも言うことも」と語った。

共和党幹部らは、トランプ氏が女性の有権者の間で極端に不人気なことから、大統領選の本選で民主党候補を打ち負せるのか懸念している。

トランプ氏はこれまでも、共和党から立候補していたカーリー・フィオリーナ元ヒューレット・パッカード最高経営責任者(CEO)や、テレビキャスターのメガン・ケリー氏に関する中傷的な発言で批判を受けている。

29日には、トランプ氏の選挙運動責任者コーリー・ルワンドスキー容疑者が女性記者への暴行容疑で逮捕されている。

(英語記事 Trump says punish women for illegal abortions, then back-tracks)

提供元:http://www.bbc.com/japanese/35931737

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る