2024年4月25日(木)

Wedge REPORT

2009年12月1日

 「政権移行は、国内政策にとっても挑戦だが、外交政策ではさらに生死を分ける重大問題につながりかねない。新大統領が政策や担当高官の人選を検討する間、国内政治にはいわゆる『ハネムーン期間』があるが、国際安全保障の分野では、ハネムーンも学習期間もほとんどない」

 「政権移行の際の複雑さやリスクが生じる要因は、選挙期間中の公約によって生まれた非現実的な期待に始まり、刻々と緊迫度を増す地球規模の挑戦まで、様々な要素がある。国家安全保障の分野では、新政権は発足第1日目からの対応能力が求められる」

 鳩山政権は今、自らが直面しているリスクを認識しているだろうか。北朝鮮や中国など周辺諸国で突発的な事件や事故が起きた場合や、国際紛争が起きて日本の安全や貢献度が試されることになった時、今の日本が国際社会で責任ある国家としてうまく対応できるのか、非常に心もとない。日本が直接脅威にさらされた場合、米軍との連携と支援なしに、日本の防衛は成り立たないのだ。今の鳩山首相に必要なのは、現実に国を守る、という、成熟した為政者としての緊張感と責任感だろう。

◆「WEDGE」2009年12月号

 

 
 

 

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