赤坂英一の野球丸

2016年4月6日

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 さて、この二刀流起用で大谷のスタミナがシーズン終了までもつのか。そのうち大きな故障につながる恐れはないのか。そこが問題である。大谷本人が「問題ない」と強調しても、栗山監督の目には「試合前の練習を見ていていつもの翔平とは少し違う」と映ることもあるという。実際、3日のソフトバンク戦に5番DHで使うときには、果たしてこれがベストの起用法なのか、ぎりぎりまで検討を重ねていたそうだ。大谷が結果を出したからよかったとはいえ、相手バッテリーに厳しく内角を攻められる場面も増えている。今後、大谷が打てば打つほど、もっとあからさまに胸元や膝元をえぐられるようになるはずだ。

二刀流のために知恵を絞る

 だから二刀流なんか早くやめろ、投手一本に専念すればいいのだと、張本氏ら球界の御意見番の声が聞こえてきそうだ。だが、これは正しいとか、間違っているとかいう問題ではない、と私は思う。大谷はそもそも、2012年秋のドラフト1位で日本ハムに指名されたとき、「投手と打者の両方やらせてもらう」ことを入団の条件にしていた。つまり、二刀流起用とは球団と交わされた約束事であり、れっきとした契約の一部なのだ。大谷本人が故障したり、ギブアップしたりしない限り、二刀流は今季も最後まで続けられるだろう。

 もっとも、栗山監督は大変である。ほかの監督が勝つことだけ考えている最中、彼だけはひとりの選手に投手も打者もやらせるために知恵を絞らなければならないのだから。

  
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