BBC News

2016年4月6日

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米大統領選の予備選が5日、中西部の北にあるウィスコンシン州で行われ、共和党ではテッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出)、民主党ではバーニー・サンダース上院議員(バーモント州選出)がそれぞれ勝利する見通しとなった。

同州ミルウォーキーで勝利を祝ったクルーズ氏は支援者を前に、「共和党をひとつにまとめているので、私たちが勝っているのです」と党を団結させられる候補は自分だと強調した。

共和党の大統領レースでは実業家ドナルド・トランプ氏が先頭を走っているが、党候補を指名する7月の党大会までに必要な代議員1237人を獲得できないかもしれないと取りざたされている。

AP通信によると、トランプ氏がこれまでに獲得した代議員数は737人。クルーズ氏は505人。3位につけているオハイオ州のジョン・ケーシック知事は143人。

党大会開催の時点で過半数の代議員数を得た候補がいない場合、党員の投票ではなく党幹部の交渉で候補が決まることになる。

クルーズ氏が単独で必要な代議員数を獲得する可能性は低いが、トランプ氏の主張や態度に反発する共和党幹部は多く、党指導部はクルーズ氏擁立に期待をかけている。

各種世論調査によると、トランプ氏は共和党支持者の間では人気だが、女性やラティーノ系、若者といった主要有権者集団においては極めて不人気という結果が出ている。

このため共和党指導部は、本選を戦うにはトランプ氏では不利で、同時に行われる連邦議会選で改選対象となる共和党候補の足を引っ張るのではと懸念している。

予備選に向けてはウィスコンシン州のウォーカー知事など州の共和党幹部をはじめ、複数の共和党系団体や有力者が反トランプ氏活動を展開し、クルーズ氏支持を強調していた。

トランプ陣営で逮捕者も

移民排除などの政策提案が注目されてきたトランプ氏はこのたび、妊娠を中絶した女性への罰則を提案したかと思うと撤回するなど、人工中絶について立場を明示できずに発言が二転三転してきた。

さらに、選対本部長のルワンドウスキ氏が女性記者に暴力を振るったとして逮捕されたが、トランプ氏は繰り返しルワンドウスキ氏を解任するつもりはないと擁護し続けている。

民主党の側では、サンダース議員の連勝が続くが、党候補指名を獲得するために必要な代議員数2383人のうち、ヒラリー・クリントン前国務長官は1740人獲得し、サンダース氏の1055人に差をつけている。このためほとんどのアナリストは、クリントン氏の指名獲得はほぼ確実だとみている。

この展開を誰が予想できた? ニュートンは正しかった。確かに重力というものはあるのだ。私は科学のことは大して分からないが、なんというか、ニュートンを疑い始めていたので。リンゴの落下について、もしかして間違っていたんじゃないかと。サーカスや無重力実験室以外の場所で9カ月もの間、重力に逆らって上へ上へと上がり続けた、ありえない空中浮遊の技を披露していた金髪の魔法使いが、ついに地上に降りてきたのだ。

いや、終端速度には到達していなかった。そして墜落したといっても、それほど深刻でもない。多少の軽傷を負って、あの肥大しきったエゴはいくらかしぼんだかもしれないが(空気が漏れる音が遠くからでも聞こえた)。けれども墜落には変わりはない。

そしてそれ自体が、注目に値する大したことなのだ。なぜならここ9カ月というもの、ドナルド・トランプ氏が何を言おうと何をしようと、その代償を払わずに済んできたので。

しかしここへきてトランプ氏は、女性たちをやり玉に挙げた。そしてウィスコンシンを失った。自分はしょせん生身の人間だと、トランプ氏は明らかにしたのだ。

<代議員数チャート>

提供元:http://www.bbc.com/japanese/35975036

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